今週のドクターは、 井口腎・泌尿器科 院長 井口 靖浩 先生
【略歴】 ’87年 鳥取大学医学部卒業。同年、東京女子医科大学腎臓病 総合医療センター入局。 ’90年 同大学泌尿器科助手を経て、 ’01年 医療法人社団 弘仁勝和会 井口腎・泌尿器科 開院。
【ドクターの一言】 移植医療も含めた腎不全医療全般に深い経験と知識を持ち、“腎臓を守ろう”をスローガンに予防医学を含め、日夜、懸命に地域医療に励んでいる。
前立腺肥大の初期、夜間頻尿が起きると、どうしても水分を摂らなくなってしまいがちになります。しかし、これが実は大間違い!わたしたちは定期的に排尿する事で、実は、尿道や膀胱にはびこるバイ菌を洗い流しているのです。 しかし、水分の摂取が足りなければ排尿も少なく、結果バイ菌が繁殖して尿道炎・前立腺炎・膀胱炎を招く恐れが高まります。 但し、水分としてビールを沢山飲むのは、尿量が増えて一見よさそうですが、アルコール類は前立腺を充血させる作用があるので感心出来ません。また、いくら水分の摂取が大切でも、夜8時以降は夜間の排尿回数を抑えるため、水分は控えるべきでしょう。 前立腺肥大症が進んで夜間頻尿が酷くなると、睡眠不足になり、抵抗力も低下します。この場合、夜8時以降は水分を摂るのを控えるだけでなく、夕食の塩分を控える事も大切!塩分を摂りすぎると、どうしても喉が渇き、必要以上に水分を摂ってしまうからです。食事の塩分はなるべく控え、水分の過剰な摂取を防ぐよう、細かく注意しましょう。 事務職や文筆業などの人は運動不足になりがち。長時間座っていると体重の圧迫で前立腺は鬱血してきます。 すると、前立腺肥大が早く進行する恐れが出てきます。 予防のため、適度な運動を、毎日20分〜30分行う習慣をつけましょう。特に下半身が冷えると血液循環が悪くなってしまい、前立腺も鬱血します。 体を温めるにはお風呂が一番!ぬるめのお湯にゆっくり浸かり、十分に全身を温めて下さい。