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2002年6月23日(日) テーマは『貧血』


今週のドクター今週のドクターは、
溝口 秀昭先生


【略歴】

’63年 東京大学医学部卒業。
1年のインターンを修了後内科の勉強を始めました。
その時全く治らなかった白血病や再生不良性貧血をなんとかしたいと思って血液のことをずっと勉強してきました。

【ドクターの一言】
診察に際しては診断を進める為の方法、その為の検査法、その侵襲度、種々の治療法についてその得失を患者さんに説明し、共に一番納得のいく治療を選ぶ事にしています。
健康法は禁煙と歩く事です。

【著書】
「病は血から」 (講談社)       
「貧血を防ぐ、治すQ&A」 (講談社) 
「イラスト血液内科」 (文光堂
)  
「貧血の人の食事」 (保健同人社) 

  

CONDITION OF ILLNESS 病気と症状のメカニズム




人が生きていくためには、体中の細胞に酸素と栄養を与え続けていかなければなりません。血液は、その運搬役。
体の中の酸素欠乏による病気が
「貧血」
です。


【貧血の症状】

・鉄欠乏症貧血
体内の鉄が不足して
ヘモグロビンが作られなくなる
・巨赤芽球性貧血
ビタミンB12・葉酸が不足する
・溶血性貧血
赤血球が大量に壊される
・再生不良性貧血
骨髄の機能が低下する

EXAMINATION 検査
【血液検査】



MEDICAL TREATMENT&MEDICINE 治療と薬


【貧血の治療】

『鉄剤』
・・・・・鉄欠乏製貧血の治療
  服用  除放鉄剤 1日1回1〜2錠
  注射  静脈に鉄剤を注射

『手術』・・・・溶血性貧血の治療
  脾臓を摘出

『輸血』
『骨髄移植』
再生不良性貧血が
対象になる。

FRONTIER 最先端技術







 ↓培養の変化
貧血の治療の最前線にある「臍帯血移植」は副作用が少なく、しかも冷凍保存が可能な反面、移植に必要な造血幹細胞の絶対数が少ないのが問題でした。

それを解消する研究・・・

臍帯血の造血幹細胞をマウスの細胞で培養。
五倍から十倍に増やし、貧血患者に与えようというものです。

今年二月、この培養細胞が成人患者に初めて移植され、アメリカの製薬会社で安全性も確認されました。
しかし、人間以外の動物からの移植であるためアメリカの安全基準では薬品として認可が下りません。
日本も準じる可能性が高いのです。

SELF MEDICATION 自己管理
一日の鉄の必要量は成人男性で約一ミリグラム
一方、成人女性は生理などによる損失を考慮して二ミリグラムと二倍になっています。

食品に含まる鉄分には、体に吸収されやすい「ヘム鉄」と吸収されにくい「非ヘム鉄」があります。




吸収されやすいヘム鉄は肉やレバー、魚肉など動物性食品に多く含まれ、一方、非ヘム鉄はホウレン草・納豆・ヒジキなど植物性食品に多く含まれています。

それを効率良く取る方法とは?

ビタミンCを多く含むオレンジやブロッコリーと食べ合わせると、ホウレン草や納豆といった非ヘム鉄の多い食材でも変化して効率よく鉄分が取り込める訳です。

更に、鉄と結びいて、腸で吸収される際にその吸収度を高める食べものもあります。
それは蛋白質!

元々、蛋白質は赤血球を造る主要成分、食事で十分に補給しないと、赤血球の産出も低下します。

鉄分にビタミンC、
そして良質の蛋白質の
組み合わせが
貧血予防には大切!!

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