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今週のドクターは、
東京大学消化器内科教授
小俣 政男先生
【略歴】
’70年 千葉大学医学部卒業。
’73年〜82年 南カリフォル ニア大学肝臓研究所、
米国Fox Chase癌研究所等。
’97年より、東京大学消化器内科 教授。
【ドクターの一言】
20世紀は外来に来られる患者さんの多くは残念ながら病気が進行しました。
21世紀は患者さんが来院される度に「良くなったね」 と言えるような外来にしたい、また出来ると確信しております。
【先生の著書】
一般向け |
専門医シリーズ 慢性肝炎の最新治療
主婦と生活社 1995 |
専門 |
質疑応答による肝疾患
日本医事新報社 1997 |
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・日本人が、アルコール性肝炎になることはほとんどない。
日本人の肝臓病のおよそ80%はウィルス性肝炎 |
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・肝炎の原因ウィルスはA,B,C,D,E,G,TTなどが知られているが このうち、日本で感染の可能性があるのはA型,B型,C型
(A型,B型,C型のウィルスの特徴は
下記の表↓を参考に)
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○3種類のウィルスの特徴
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○肝炎の検査法(血液検査)
○肝炎の病状の進み方
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○ウィルス性肝炎の治療法
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○C型慢性肝炎に特効薬はない。
現在もっとも効果があるインターフェロンにしても効果は30%程度。
抗ウィルス薬 リバビリンは、インターフェロンの効果を高める、持続させる薬として期待されている。
ただし、貧血など副作用がある
○「PEGインターフェロン」 欧米では、C型肝炎治療薬のスタンダード。
日本での早期の認可が期待される。
これまでのインターフェロンは週に3回の注射が必要だが、PEGインターフェロンは、1週間に1回の注射ですむ。
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○衛生状態が悪い外国へ出かける時は・・・
・Point.1
A型、 B型はワクチンの接種
・Point.2
C型は、ワクチンはないが、医療環境がまだ遅れている海外で、大量の輸血などの医療行為を受けなければ感染の確率は低い
○肝臓病予防には、高タンパク食との思い込みがある。
これは、アルコール性の肝硬変が多い欧米の考え方がそのまま日本に定着したもの。
高タンパク食は、高脂肪食に陥る可能性が高いので適正な摂取を心がけること。
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