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2002年4月14日(日)のテーマは『近視』。

今週のドクターは、
順天堂大学医学部眼科講師
村上　晶先生

【略歴】
順天堂大学医学部眼科学講師。
’８１年から順天堂大学医学部眼科で研修後、米国国立眼研究所、バスコムパルマー眼研究所などで視覚に関係する遺伝子の研究を行ってきた。
’９９年より現職。

【ドクターの一言】
遺伝子の研究が進んで眼についていろんなことが解ってきました。
無理とあきらめていた事も少しずつ可能になってきました。
あせらず取り組めばきっといい結果が得られると信じて診療しています。

近眼のタイプ

仮性近視
近くの物を長時間見続けたことが原因。
毛様体筋の緊張が続き水晶体が厚いままで薄くならず網膜の手前で像を結ぶ。一時的な近視
屈折性近視
角膜や水晶体での屈折が強いため、網膜の手前で像を結ぶ
軸性近視
角膜と網膜の間が長いため（眼球の横軸が伸びている）、網膜の手前で像を結ぶ

point：屈折性近視と軸性近視は、一緒に出現することが多い

近眼は、目の病気を併発しやすい

緑内障
飛蚊症
網膜剥離

・ランドルト環
・・・小学校でお馴染みの視力検査。

これはあくまで目安きちんとした眼科に行けば必ず行う３つの検査。
何か他の病気で視力の低下を招いていないか確認するうえでも重要

細隙灯顕微鏡検査
・・・眼球の表面、内部の異常を調べる。角膜の病気、白内障などをチェック
眼底検査
・・・網膜剥離、出血などの異常がないか調べる
眼圧
・・・緑内障がないか調べる

○近視矯正手術

「レーシック」
角膜を薄くはがしレーザーを照射する。
薄くはがした角膜を元に戻す。
メリットは、手術の時間が短い。回復が早い。
デメリットは、医師の力量に負うところ。
また最新技術だけに、手術した目が２０３０年後にどうなるかのデータはない。ドライアイなどの合併症の可能性もある。さらに、健康保険がきかないため、費用が高い

○医師と充分相談の上、リスクも正しく理解すること

○東京歯科大学市川総合病院角膜センターで、胎児を包む羊膜から人工角膜を作る研究が進んでいる

「見る」生活上の注意

☆本
　・背筋を伸ばす
　・３００ルクスの明るさ
　・目と本の距離は３５４５センチ

☆テレビ
　・テレビ画面の縦の長さの
　　７倍の距離をとって見る

☆メガネの選び方
・瞳の中心とレンズの中心が
　合うこと
・重いレンズは鼻から
　ずり落ちるので注意！
　→レンズを小さくすることで
　軽量化を図る

☆コンタクトレンズ使用の注意点
　・汚れのケアをする
　・使用時間、期間を守ること