今を遡ること400年前――
慶長18(1613)年、徳川幕府承認のもと、東国のとある大名が当時世界最大の帝国を誇るイスパニア(スペイン)へ向けて、日本初の公式使節団(慶長遣欧使節団)を送った。
東北と帝国スペインとの通商を実現するという大いなる野望を掲げ、最先端のスペイン式帆船を自らの手で造り上げ、石巻の港から使節団を出航させた男こそ、戦国の名将たちと覇を競った伊達政宗その人である。
400年の節目の年に、復興という未曾有の戦いに挑む東北の人々の胸には、伊達政宗の不屈の精神が脈々と受け継がれ、勇気と希望を与え続けている――。