BS‐TBSドキュメンタリー「通信簿の少女を探して」が日本民間放送連盟賞、テレビ教養部門・優秀賞を受賞
2023.11.08(水)
11月7日(火)グランドプリンスホテル新高輪において、第71回民間放送全国大会が行われ、テレビ教養部門で「通信簿の少女を探して~小さな引き揚げ者 戦後77年あなたは今~」が優秀賞を受賞しました。番組からプロデューサーの初瀬川啓太(BS-TBS)が出席しました。
今回で71回目を迎える「日本民間放送連盟賞」は、質の高い番組がより多く制作・放送されることを促すとともに、CM制作や技術開発の質的向上と、放送による社会貢献活動等のより一層の発展を図ることを目的に、民放連が1953年に創設した賞。
今回、各テレビ部門で最優秀・優秀賞を受賞した番組から8番組を再選出。その中からグランプリと準グランプリが発表されました。「通信簿の少女を探して」は、惜しくもグランプリ・準グランプリともに受賞とはなりませんでしたが、戦争の記憶を繋いでいくという意味においては人々に深い楔をうちつけました。
弊作品の優秀賞受賞理由は以下のとおりです。
「通信簿というプライバシーに踏み込むことへの懸念や、ドラマ仕立ての構成でなくてもいいのではないかという意見もあったが、戦争の記憶を次世代につなげるために、若い世代をひきつける手法としての構成が高く評価された。結果が見えないなかで粘り強く取材を続けた姿勢も素晴らしい。」
【番組情報】
<番組名>
「通信簿の少女を探して~小さな引き揚げ者 戦後77年あなたは今~」
<初回放送>
2022年8月14日(日)よる9:00~10:54
<旅人>
三浦透子(俳優・歌手)
<ナレーション>
仲村トオル
<VTR出演>
山田洋次(映画監督)、加藤登紀子(歌手)、秋吉敏子(ジャズピアニスト)
<スタッフ>
制作プロデューサー:初瀬川啓太(BS-TBS)
プロデューサー:尾賀達朗(TBSスパークル)
企画・演出: 匂坂緑里(TBSスパークル)
構成:田代裕
制作:BS-TBS TBSスパークル
画家ゴーギャンの古書に1枚の色褪せた通信簿が挟まっていた。それは、昭和23年、別府市の小学6年生の少女のものだった。番組は通信簿を少女に返さねばという思いに駆られ、少女探しの旅に出る。歴史に埋もれた日本の戦後史をひも解く旅の始まりだった...。
「少女」探しの旅から見えてきたのは、日本の歴史の中で置き去りになった「地方」「市民」そして「女性」の戦中・戦後史。今回の舞台となる大分県、別府もまた同じだっ
た。戦後の一時期、人口密度日本一を誇った温泉都市・別府が担った、戦中・戦後の驚くべき役割とは?
そして通信簿の少女は、どのように別府に「引き揚げ」てきたのか、存命ならば戦後77年間、どのように生きてきたのかー。番組では山田洋次監督、加藤登紀子さん、ジャズ
ピアニスト秋吉敏子さんに「引き揚げ」体験のインタビューも敢行。戦争を知らない若者の声の代弁者として、旅人に三浦透子さん。これまでにない、もう一つの日本の戦後
史が浮き彫りになる。