基本の基
「蟹」基本の基
       
12月8日放送 (# 9)
 
「蟹大好き日本人!」
 
 

一口に蟹と言ってもいろいろあります。日本近海で獲れる蟹の種類は、約1000種類。そのうち、食用として商業捕獲されているのは、数十種類です。

 
 
では、冬の味覚の王様「ズワイガニ」のお話。
生息しているのは、中国地方の日本海側、山陰、山口県や鳥取県の漁港。そして、兵庫、京都、北陸の福井、石川。北は、新潟、青森、オホーツク海までの日本海に分布。さらに、太平洋側にもいて、福島県相馬市などで、まとまった量が水揚げされています。
高値がつく山陰や北陸の業者が、福島まで買い付けに行くこともあるそうですが、紛らわしいことにならないよう、水揚げされた所を示すタグが付けられています。
ズワイガニの分布  
 
さらにオスは、獲れる場所によって呼び名も変わります。
北陸では越前ガニ
山陰では松葉ガニ
そして京都の丹後半島で獲れる蟹を間人ガニ(たいざガニ)と呼んでいます。
一方のメスは、身体も小さく、オスの半分ほどの大きさ。香箱(コウバコ)蟹、コッペガニやセイコガニと呼ばれます。
胴体の中心部にある卵(内子)、甲羅の内側についている外子と味噌は、絶品!
カニ分布図  
 

その他、日本で食べられている蟹は…
<毛ガニ> 春から初夏が旬。味噌が最高で、茹でるか蒸すのが一般的な食べ方。北海道では人気NO.1
<タラバガニ> 蟹ではなく、ヤドカリの仲間。タラの獲れる場所で獲れるのでこの名がついた。
<ワタリガニ(ガザミ> 東京湾でも獲れる蟹。春から初夏が旬。中華料理や韓国料理にも使われる。

日本で食べられている蟹は  
 

さらに世界では…
<ブルークラブ(青ガニ)> アメリカで重視されており、脱皮直後のものが珍重される。主に唐揚げやバターソテーで食べる。
<ストーンクラブ> カリブ海沿岸が主産地。船上で「はさみ」だけをとり、カニ全体は海へ返し、足が再生されるのを待つのだとか。
日本には、冷凍加工品(蟹ツメのフライ)として輸入されている。
<上海蟹> 淡水の蟹。中国・蘇州の陽澄湖という湖の特産。身やミソに脂がのっていて、奥深い旨味がある。
伊豆・狩野川などに生息するモクズガニ(ズガニ)に姿も味もそっくり。

世界のカニ 6000種類  
 

日本で獲れるカニだけでなく、世界に生息するカニをも食べる、カニ大好き日本人。実は自給率は、たったの10%。
漁獲量が年々減り続ける理由は、乱獲。
そのためズワイガニ漁は、漁期や漁獲サイズなどの規制が課せられているのです。

ズワイガニの漁獲量  
>> 戻る
BS-i Onlineトップへ