基本の基
「白魚」基本の基
       
3月30日放送 (# 25)
 
〜「シラウオとシロウオの違い」〜
 
 
シラウオ… サケ目シラウオ科シラウオ属。サケやシシャモの仲間。生きている時は半透明で、茹でると白くなるのでシラウオと呼ばれています。
シロウオ… スズキ目ハゼ科シロウオ属。ハゼの仲間。
 
 

シラウオは現在青森県小川原湖で1番とれています。

シラウオとシロウオの違い
 
 

<シラウオの説明>
シラウオには湖沼に棲む陸封型(りくふうがた)と、川と海が交わる汽水域に棲む降海型(ごうかいがた)の二つのタイプがあります。稚魚期の姿を残したまま成魚になる「幼形成熟」なので一見幼魚のようにも見えますが立派な成魚なのです。
日本では、歌舞伎の台詞などから、江戸時代にはシラウオは食べられていた事が分かっています。
シラウオのように透明で美しい女性の手を「シラウオのような手」とも言いますが、当時この透明なシラウオの頭が透けて見え、その脳の形が徳川将軍家の紋章「葵のご紋」の形に似ていると評判になりました。

 
 

それを聞きつけたのが徳川家康は、もともと三河で獲れるシラウオが好物だったため、「万代の吉兆である」と大喜び。シラウオを徳川家に献上させたそうです。

キャベツの和名

 
家康在世中、シラウオは“御止魚(おとめうお)”と呼ばれ、将軍の御膳に供えるほかは、みだりに漁はできませんでした。その漁を唯一許されたのが、森孫右衛門を頭とする漁師たち。
1950年代頃から隅田川の汚染が進み始め、シラウオの姿を見ることは難しいくなりましたが、毎年3月1日に木箱に入れた北海道産のシラウオを献上する行事は今でも残っています。

<海外では…>
シラウオは英語で「Icefish」と呼ばれており、海外でも食べられています。
生息域はロシアから中国、朝鮮半島。特に中国と朝鮮半島では食べられているようです。
中国では「鱠残魚」と書き、言い伝えによると、中国の呉の国の王が大河を船で行く途中に、お正月に食べる鱠(なます)の残りを川に捨てたところ、それが化けてシラウオになったので、この名が付いたそうです。
韓国ではキムチと一緒に煮込んだり、塩辛にして良く食べられているそうです。
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