基本の基
「はまぐり」基本の基
       
3月2日放送 (# 21)
 
〜絶滅寸前!日本のハマグリ〜
 
 
<ハマグリの特徴>
日本で流通しているハマグリの仲間3種類=ハマグリ、チョウセンハマグリ、シナハマグリ=のうち、正真正銘のハマグリは、『ハマグリ』だけ。
 
 

殻の地色は白っぽく、褐色で幅の広い縞が2本、ハの字に走っています。河口付近の内湾で、穏やかな浅い海に生息しています。

はまぐりの仲間
 
 

チョウセンハマグリは、れっきとした日本のハマグリの仲間。ハマグリに比べると膨らみ方が弱く、丸みがありません。
荒い海を好むので、鹿島灘や九十九里など、外洋性の海に生息しています。
そして、日本国内で流通しているハマグリの90%を占めるのが、シナハマグリ。灰色で、表面に細かい山形模様や赤褐色の斑点があります。
こちらは、ほとんどが、韓国や中国からの輸入品。

 
 

<ハマグリの危機的状況>
2002年、市場に出回った蛤は…というと…
ハマグリ約360トン
チョウセンハマグリ約940トン
シナハマグリの輸入約4000トン

はまぐりの仲間の流通量(2002年度)

 
 

もともと、北海道南部から九州までの、日本中の内湾の浅瀬で見られましたが、現在では熊本県の有明海、大分県の瀬戸内海沿岸、福岡県の加布里湾、京都府の若狭湾、三重県桑名で獲れるのみ。その他の地域では絶滅か、絶滅寸前という状況にあります。

ハマグリの生息地域

 
 

原因は干拓や埋立てによる生息域の激減、水質汚染、乱獲があげられます。

はまぐり減少の原因

 
埋立てなどで激減してしまった干潟は、海の生物の幼生や稚魚が、ある時期をそこで過ごす、いわば海のゆりかごのようなもの。産業や生活で汚染された川の水が流れ込んでも、健全な干潟が水質浄化の役目を果たし、生き物の生態系を守ってきました。

そこに生息するハマグリもしかりというわけです。
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