基本の基
「ほうれんそう」基本の基
       
2月23日放送 (# 20)
 
〜ほう、レンソウだね!?〜
 
 
<ほうれんそうってどんな漢字?>
「菠薐草」と書いて「ほうれんそう」と読みます。
このことから、二つのことがわかります。
 
 

一つは、ほうれんそうは中国から入ってきたということ。
二つ目は、原産地。「菠薐」とは、中国の古語でペルシャのこと。
ペルシャの草ということで、ペルシャが原産地であることを意味しています。

菠薐草 ペルシャの草
 
 
<伝播ルート>
原産地ペルシャから、ほうれんそうはどう世界に伝わっていったのか?この伝わり方によって、東洋種と西洋種の2種類のほうれんそうが出来上がったのです。
一つは、7世紀にシルクロードを通って中国へ伝わり、栽培され、東洋種のルーツになりました。それが、17世紀初期に日本に伝わりました。この頃は、唐から伝わったということで「カラナ」と呼ばれていました。
もう一つ、ヨーロッパへ伝わった西洋種のルートは、1800年代にフランスから日本に入ってきました。
 
 

世界の生産国ベスト5は、
1位:中国
2位:アメリカ
3位:日本
4位:トルコ
5位フランス。

ほうれん草の生産国ベスト5

 
 
<東洋種と西洋種の違い>
東洋種は葉先がとんがっていて、切れ込みが深い。アクが少なく歯切れがよいため、おひたしのような和風の料理に向いています。
西洋種は葉に丸みがあり、葉柄が太い。アクが強く葉肉が厚い。バター炒めなど、高熱をかける料理に向いています。
因みに、“ポパイがほうれんそうを食べて強くなる”という設定は、アメリカのほうれんそうはアクが強くて、子供たちに不人気だったことから生まれたといわれています。

現在口にしているほうれんそうは、東洋種でも西洋種でもない、交雑種というものが主流。東洋種のような甘みがあってアクが少なく、西洋種のように病気に強くて、通年収穫できるという、両方のいいとこどりをしたものなのです。

<ほれんそうの旬>
旬は冬。冬寒くなると凍えないために、自分のなかに養分をためこむという生体反応がある為、ビタミンCの量が最も高くなるのが冬なのです。
糖度は、通常6度くらいですが、冬だけ栽培・収穫される「ちぢみほうれんそう」の糖度は10度を越えています。
 

つまり、甘味もビタミンCも、最も高くなる冬が、ほうれんそうの食べごろというわけです。

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ほうれん草100gに含まれるビタミンC量

       
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