基本の基
「トリュフ」基本の基
       
2月16日放送 (# 19)
 
〜白黒はっきりさせましょう!〜
 
 
<トリュフが高価なわけ>
トリュフは、「子嚢菌門(しのうきんもん)セイヨウショウロ科セイヨウショウロ属」のきのこの総称。ヨーロッパだけで約60種類あり、そのうち食べられるのは約7種類。樫やならなどの根元の地下に自生しています。
地下1〜2cmのところで成長をはじめ、成長するにしたがって地下20〜25cmの深さまで下がっていきます。
人間が地上から見つけるのは非常に困難。そこで登場するのがブタ。
特に雌のブタはトリュフの匂いが大好き!というのも、トリュフの匂いが雄ブタのフェロモンの匂いに似ているそうで、トリュフハンターは、昔から雌ブタを使ってトリュフを探しあててきました。

ただ、ブタの場合は大好物なだけに、探し当てたトリュフを食べてしまうことがあるので大変。
そこで最近では、ブタに代わって犬が訓練されて使われるようになったようです。
一人前のトリュフ犬に育てるには、匂いを覚えさせるために20数キロのトリュフが必要といいますから、それはそれでお金がかかります。
イタリアには、トリュフ犬養成のための学校もあり、優秀なトリュフ犬は、農民の年収以上稼ぐのだとか…。
 
 

<トリュフの種類>
「夏トリュフ」
外側は黒く、中はカフェオレのような色。熟成すると中の色も濃くなる。
主にフランス南西部、イタリア中部、スペインなどで採れる。

夏トリュフ
 
 

「黒トリュフ」
外側が黒か黒褐色。フランス・べりゴール地方で採れるものが最高級とされ、『黒いダイヤモンド』とも呼ばれる。
収穫期は11月〜3月。特にフォアグラや卵との相性が抜群。

黒トリュフ

 
 

「白トリュフ」
表面が薄茶色。中は栗のような色。
イタリア北部・ビエモンテ地方やトスカーナ地方が主な産地。収穫期は、晩秋から初春。黒トリュフの3倍以上の、超高値。
黒トリュフと同様、生のままスライスしてパスタやリゾットにかけて食べるのが一般的。

白トリュフ

 

<アジアで採れる?>
黒トリュフは、110年ほど前に北インドで最初に発見されました。
1981年には中国四川省でもみつかり、その後も雲南省を中心に広範囲で発見されています。
白トリュフも中国で多数みつかっており、中国はまたたくまに世界一のトリュフ生産国になりました。

そして黒トリュフは日本にも!
1977年京都府長岡京市の広葉樹林でみつかった黒トリュフは「イボセイヨウショウロ」と名づけられました。
また2002年には福島県でも発見例があり、まだまだみつかる可能性があるとされています。

>> 戻る
       
BS-i Onlineトップへ