「地球絶景紀行」世界にたった1つの絶景を探す、大人の紀行ドキュメンタリー

毎週水曜日よる9時オンエア

地球は絶景の美術館。世界にたった1つの絶景旅行ガイドをあなたに。2泊3日で行く、夢の旅にご案内いたします。(旅人:森高千里)

#96 湖面に輝くモンブラン(フランス) 2012/3/9 O.A.

食の都 リヨン

まず訪れたのは、フランス第二の都市リヨン。ミシュランの星つきレストランが多く「食の都」と呼ばれています。町の市場で出会ったのは、シェフのパウロくん。ブッションと呼ばれるリヨンの伝統料理を出す店の筆頭シェフだそうです。お昼時に彼の店を訪ねると、地元リヨンっ子たちで大変なにぎわいです。ここは、豚や牛の内臓を使ったメニューが人気だとか、、、。私は、牛の胃袋のカツと、豚のほほ肉の煮込みをオーダーしました。厨房にお邪魔すると、パウロ君を発見!額に汗を光らせ、スタッフに激を飛ばしながら腕を振るうパウロ君。素敵です。お料理はどれもボリュームがあって美味しく、大満足でした。ランチタイムを終えたパウロ君がとっておきの場所に案内してくれました。それはリヨンの町を見下ろす丘にある教会。眼科に広がるリヨンの町並みは、まるでオレンジ色の宝石箱のようです。そして遥か彼方には旅のクライマックスを飾るアルプスの山々が、淡く美しく輝いていました。

ヨーロッパ有数の透明度 アヌシー湖

リヨンを出て東へ、次に訪れたのはアヌシーです。車を走らせると、目の前に湖が見えてきました。ヨーロッパ有数の透明度を誇るアヌシー湖です。湖畔に佇む町アヌシーは、「アルプスのベニス」と呼ばれる中世の古都。アルプスの清らかな水が流れる水路に、色とりどりの花が咲き乱れる光景を目にすると、ここがフランスを代表する保養地なのもうなずけます。遊覧船で湖を堪能したらお腹が空いてきました。向かったのは「ラクレット」というサヴォア地方の名物料理をだすレストラン。席に着くと、いきなり両手で抱えるほどの大きなチーズの塊がやってきて、それを熱でとろとろに溶かし、ジャガイモと一緒にいただく・・・。赤ワインとの相性も抜群で、とても素敵なランチとなりました。

アルプスの女王 モンブラン

アヌシーからさらに東へ。旅の最後は、モンブラン登山の起点となる町シャモニーです。ここまで来ると、アルプスがとても近くに見えます。一日目、素晴らしいお天気のなか向かったのは、モンブラン山系のひとつエギュイ・デュ・ミディ。なんと、ケーブルカーを乗り継いで一気に標高3800mの展望台まで上がります。到着までわずか20分。顔を上げると、そこには4000メートル級のアルプスの山々がそびえ、そして最高峰モンブランが目の前に真っ白な頂を見せていました。旅の最終日は、美しい逆さモンブランが見られるという湖、ラックブランへ。ガイド歴10年というセバスチャンと一緒にトレッキングに挑戦です。途中野生のマルモットや鹿に遭遇しながらの楽しい山登り。そしてたどりついた湖で、人生最大の神秘的な風景に出会いました。それは、とても静かな夕暮れ時に一瞬だけあらわれました。夕陽に染まるアルプスの山々がまるで鏡のように湖面に映り、ピンク色の空までも湖を美しく染め上げていきます。アルプスの大自然が生み出す、ほんのひと時の絶景。地球の美しさに触れる素敵な旅になりました。