「地球絶景紀行」世界にたった1つの絶景を探す、大人の紀行ドキュメンタリー

毎週水曜日よる9時オンエア

地球は絶景の美術館。世界にたった1つの絶景旅行ガイドをあなたに。2泊3日で行く、夢の旅にご案内いたします。(旅人:森高千里)

#275 美しき仙境 武陵源(中国) 2015/9/25 O.A.

天門洞

旅の始まりは、湖南省張家界市です。ここは、世界自然遺産の奇岩が織りなす大自然があり、国内外から多くの観光客が訪れています。地元旅行社のお薦めで、最初に向かったのは天門山。山の上には、ぽっかりと穴の空いた天門洞が特徴で、そこへ向かう階段が999段。観光客とともにゆっくりと石段を上がりました。洞をくぐり抜け展望台へ。そこで寺院を発見しました。唐の時代に創建された古いお寺だそうです。お坊さんによると、寺から少し離れた武陵源という地区にトゥチャ族という少数民族が住んでいるとのこと。そこは、まだ観光化されてない美しい風景の宝庫なのだそうです。早速、武陵源を目指すことにしました。

空中田園

タクシーに乗って天子山近くにある集落を訪れ、昔ながらの木造建築に暮らす農家の一族に出会いました。そこの主のおじさんに導かれ“夕暮れになると仙境のような風景になる”という天子山へ向かいます。その途中、高台に着くと突然おじさんが歌いだしました。すると、山の向こうから歌声が‥トゥチャ族にとって歌は重要なコミュニケーション。山の峰から峰へ、お互い歌い合い、生存を確認する手段として持ち入れられてきたそうです。歌の聞こえる方へ向かうと、なんと切り立った崖の上に美しい田園がありました。

天子山

夕方、天子山に到着。雲の隙間からまばゆいほどの後光が射して山の頂上を照らしています。そこはまさに“仙境の山々”というにふさわしい神々しい絶景が広がっていました。やがて雲が割れるように消え去り夕日が顔を出すと、岩山を真っ赤に染めあげました。夕暮れは、仙人のようにひっそりと生きてきた人々が暮らす山々をやさしく照らしていました。