「地球絶景紀行」世界にたった1つの絶景を探す、大人の紀行ドキュメンタリー

毎週水曜日よる9時オンエア

地球は絶景の美術館。世界にたった1つの絶景旅行ガイドをあなたに。2泊3日で行く、夢の旅にご案内いたします。(旅人:森高千里)

#235 空の奇跡!大地の神秘!海の驚異!美と感動の絶景巡りSP 2014/12/5 O.A.

今回の地球絶景紀行は、5大陸に眠る絶景を求めて旅をする2時間のスペシャルでお送りします。大自然の驚異や地球の神秘的、地球からの思いがけない贈り物…そして、そこに生きる人々の営みや祈り。私たちの住む星、地球に眠る素晴らしい絶景を全て見せます!!
旅の始まりは南米、アルゼンチンとブラジル。両国にまたがる、最高の絶景と謳われる、イグアスの滝へ。滝の迫力は想像を遥かに超えていました。近づく前にもう、水しぶきで全身ずぶぬれ。滝に向かって、進めば進むほどその轟音は激しさを増し、怖いほど。イグアスの滝の最大の見どころ、「悪魔の喉笛」ではまさに悪魔が叫んでいるような重厚な水の力を感じ、ただただ圧倒されるばかりでした。さらに最高の絶景を体感するため、ヘリコプター・ツアーへ。国境を越え、ブラジル側からヘリに乗り込みます。眼下に広がる大パノラマはまさに圧巻でした。

次に向かったのは、アフリカ大陸の南東に位置する島、マダガスカル。広大な大地にそびえ立つ不思議な巨樹バオバブが立ち並ぶ、その名も「バオバブ街道」を目指します。一口にバオバブと言ってもその姿は様々。中には抱き合うように絡み合った不思議な形をしたものも…「愛し合う恋人のバオバブ」と呼ばれているそうです。人々はバオバブの実を食べ、樹皮も生活必需品にするなど、この地の暮らしに欠かせない存在の巨樹。現地の言葉では「森のお母さん」という意味だと聞いて納得しました。

次はオーストラリア東海岸に広がるサンゴ礁地帯グレートバリアリーフです。まずは玄関口となるケアンズから高速フェリーに乗ってグリーン島へ。シュノーケリングをしながら広大なサンゴ礁の森を堪能します。その次に向かったのは、勧めてもらったハミルトン島。空から、素敵なサンゴ礁を眺められると聞いてヘリコプターに乗り込みました。沖合およそ60キロの地点に差し掛かると眼下にサンゴ礁が作る幻想的な世界が見えてきました。およそ2300キロも続く世界最大のサンゴ礁グレートバリアリーフです。その総面積は日本の国土とほぼ同じという想像を絶するスケールですが、今もなお成長を続けているそうです。 そのサンゴの楽園で、ハート形のサンゴ礁、通称“ハートリーフ”を探しました。上空から目をこらすことしばし、パイロットの指差す先にそれは見えてきました。これを見る事ができた人は幸せを掴むことができると言われるハートリーフ。その姿はまるで、巨大なサンゴ礁がそっと隠してきた小さな宝物のようでした。

2時間スペシャルの前半、最後に訪れたのは謎多き巨像、モアイを見るためにチリの領地、イースター島へ。島全体で、なんと1000体近いモアイ像があるそう。まず訪れたのは、最も有名なモアイ像が立ち並ぶ、アフ・トンガリキ。南太平洋の荒波をバックに、15体の巨大なモアイが並んでいました。最大のモアイは12メートルもあるそうで、それぞれ、大きさも顔つきも微妙に違っています。このモアイ像の正面にそびえる火山の麓、ラノララクには、完成しなかったモアイ像や、運ぶ途中で置き去りにされたモアイ像が、何十体も転がっていました。そして翌朝6時。もう一度トンガリキへ・・・。暗闇の中に浮かび上がる15体のモアイ像。そして像のバックから、ゆっくりと上ってくる真っ赤な太陽。この朝日こそがシースター島で最も美しい風景だという噂は本当でした。

地球絶景紀行、5大陸に眠る絶景を求めて旅をする2時間のスペシャル後半は、イタリアからスタート。
ナポリから東へ320キロ。“かかとの町”の玄関口、アルベルベッロに向かいました。そこは、白い壁にとんがり帽子のような屋根をした“トゥルッリ”と呼ばれる建物で有名な町。貧しい農民たちが、お金をかけずに家を作るために編み出した石造りの独特な家が並んでいます。近代化によって、その数は減りましたが、町の一角に1000軒ほどの家が残されていて、世界文化遺産に指定されています。代々、トウルッリを守り続けてきた元修復師にも出会いました。今も地元の人々によって愛され、守られているとんがり屋根の家々。どこか懐かしい風景に、イタリアの郷愁を感じました。

次に向かったのはオーロラの聖地として世界的に有名な、カナダのイエローナイフ。ここから水上飛行機に乗って更に北部へ。大小いくつもの湖を越え、たどり着いたのは、とある湖畔のロッジ。豊かな水辺に囲まれたこのロッジは、特別なオーロラを見るのには絶好の場所なんだそうです。特別なオーロラとは湖が凍らない夏の間だけ見られる、オーロラが湖面に映り込む“逆さオーロラ”のことなんだそうです。夜11時、夜の帳が下りると、空の彼方にオーロラが現れました。時折ゆらゆらと揺れる様は、まるで風に吹かれるカーテンの様にも見えます。そして目線を空から湖面へと移すと・・・まさに“逆さオーロラ”!この地の先住民の言い伝えでは、オーロラは亡くなった家族からのメッセージであり、祈りを込めたダンスだと言われているそうです。確かにオーロラが揺れ動く様は、美しく舞うダンスのようにも見えました。

今度はアメリカのアリゾナ州へ。ナバホ族の聖地、アンテロープキャニオンを目指します。フェニックスからおよそ6時間、アリゾナ砂漠に囲まれた道をひた走り、ページへ到着。早速、先住民・ナバホ族のガイドの方に案内して貰い、アンテロープキャニオンへ向かいます。そこは、ひび割れた大地が一面に広がる砂漠の峡谷。その、ひび割れた大地の中へガイドと共にどんどん進んでいくと、そこには信じられないような光景が広がっていました。地上の光が岩壁を照らし、得も言われぬような芸術的な風景。太陽が大地の裂け目の上を通る、ほんの数時間しか見ることのできない絶景です。

そして最後に向かったのは、スイス。絶景を巡る列車、氷河特急で、アルプスの名峰・マッターホルンを目指します。古都・クールから氷河特急に乗車し、旅が始まります。途中、アルプス山脈最大の氷河を見るために寄り道をします。どこまでも続くかのように見える氷河も、地球温暖化に直面していると聞き、考えさせられました。最後はヘリコプターに乗り込み、空からマッターホルンを眺めることに。気持ち良く晴れ渡った青空へ、機体がどんどんと上昇していきます。その下に広がるのは、どこまでも続く白銀の世界。美しいアルプスの山々が見渡す限りに連なっています。そして、いよいよ、ヘリコプターがマッターホルンの頂へと近づいてゆきます。気高くそびえ立つ名峰の頂。間近に見る雪に覆われた岩肌はとても美しく、その頂上を越える瞬間の壮大な風景はまさに圧巻です。長い道のりを進んできた旅人だけが味わえるこの瞬間。忘れられない風景を心に焼き付けました。