「地球絶景紀行」世界にたった1つの絶景を探す、大人の紀行ドキュメンタリー

毎週水曜日よる9時オンエア

地球は絶景の美術館。世界にたった1つの絶景旅行ガイドをあなたに。2泊3日で行く、夢の旅にご案内いたします。(旅人:森高千里)

#214 奇岩の祈りメテオラ(ギリシャ) 2014/6/27 O.A.

テッサロニキ

旅の始まりは、エーゲ海に面したギリシャ第二の都市、テッサロニキからスタート。近代的なマンションの一角に、古い遺跡を発見。なんでも、テッサロニキは城壁に囲まれた都市だったとか。当時の古い遺跡がまだ町中に残っているため、至る所で発掘が行われているそうです。町の広場は市民の憩いの場。そこでお互いの絵を描いているカップルに出会いました。大学で絵画を勉強している同級生です。2人がよく行く場所を紹介してくれるというので、案内してもらうことになりました。そこはかつての城壁跡の展望台。ちょうど夕暮れ時で赤く染まった空とテッサロニキの町並みが美しい風景をつくり出しています。学生さんによると、ギリシャ最高峰のオリンポス山も見えるとのこと。次の目的地はオリンポス山を目指すことにしました。

オリンポス山

テッサロニキから電車とバスを乗継ぎ、オリンポス山中腹の村、コキノピロス村へ。石造りの家々が並ぶ綺麗な村です。家に使っている石はオリンポス山から採掘したものだそうです。林道を進むと山頂が見えるというので、さっそく向かうことに。歩くこと1時間、なかなか山頂は見えません。道端の森で木を切っている人に道を聞いてみると、親切なことに山頂が見えるところまで案内してくれることになりました。オリンポスの山頂は岩が3つ突き出た形。なんでも全能の神ゼウスが住んでいるとのこと。ギリシャ神話はこの山里にも伝えられているようです。このオリンポス山を20年も撮り続けている写真家に出会いました。オリンポス山を一望できる場所があるというので、案内してもらうことになりました。村外れの小高い丘からオリンポス山が一望できます。山頂付近に残る雪が、夕日で赤く染められていきます。ギリシャ神話の神が住むギリシャ最高峰のオリンポス。連なる山々が神秘的な景色に変わる一時を見ることができました。

メテオラ

オリンポスから電車で3時間。奇岩の町、メテオラを目指します。町に入ると、家々に迫るような奇岩の数々。不思議な風景です。町中のお土産屋に立ち寄ると、絵葉書を見つけました。奇岩の上には修道院があると言うのです。そこから町が一望できるのでお薦めだそう。歩くこと1時間、奇岩の上の修道院に辿り着きました。外観はシンプルですが、内部は、聖人たちの絵が描かれて、静かで厳かな雰囲気です。修道院の側に展望できる場所を見つけました。奇岩に囲まれたメテオラの町が一望出来ます。奇岩が町に迫るような神秘的な風景でした。修道院で出会った信者の方の案内で、メテオラで一番お薦めの景色に誘われました。着いた場所は、奇岩が乱立する風景が眼下に広がる場所。よく見ると、それぞれの奇岩の上に修道院が建っています。かつてメテオラは大きな湖だったそうです。その証拠に奇岩には幾層もの横縞模様が刻まれています。かつての湖がつくり出した岩と模様。町が包み込まれるように静かに佇んでいます。何千年もかけて作られたメテオラの風景は、ギリシャの別の表情を伝えてくれる絶景でした。