「地球絶景紀行」世界にたった1つの絶景を探す、大人の紀行ドキュメンタリー

毎週水曜日よる9時オンエア

地球は絶景の美術館。世界にたった1つの絶景旅行ガイドをあなたに。2泊3日で行く、夢の旅にご案内いたします。(旅人:森高千里)

#167 巨大運河と海の摩天楼(パナマ) 2013/7/26 O.A.

中米の摩天楼/パナマシティー

今回の旅は、世界一の運河で有名なパナマ。日本からメキシコ乗り換えで20時間以上もかけて、やっと首都パナマシティーに到着。空港を出ると暑—い!燃えあがる太陽が容赦なく照りつけ、なんと気温は40度近くにまであがっていました。暑さの次に驚いたのが、パナマシティーの摩天楼。まるでニューヨークのよう。ニョキニョキと、数えきれないほどたくさんの超高層ビルが密集しています。思いもかけない近代的な風景にびっくり。やがて、カリブの海に沈む夕日に摩天楼が輝きます。

世界の十字路/パナマ運河

翌日はパナマ運河見学へ。パナマシティー最大の橋、アメリカ橋からパナマ運河は始まります。太平洋側の起点であるアメリカ橋から東へ80キロ。大西洋まで延々と続く運河。まさに人類の英知を結集して、創りあげた奇跡の人工運河です。そのスケールの大きさに驚きました。運河には、三つの水門があり、それぞれが観光客に開放され見学できます。太平洋と大西洋の潮位差があるため、船が来るたびに、この水門で段階的に26メートルもの潮位差を、大量の水を放出したり、抜いたりしながら調整します。水門から観る、巨大タンカーや豪華客船などの壮大な航海もさることながら、圧巻はフェリーボートで巡る運河クルーズ。自らも船でパナマ運河をまさに体感することができます。絶景は大自然だけだとは限りません。人間の英知がもたらした、この運河もまた地球の絶景だと思いました。

パナマの秘境サンブラス諸島

首都から小さな飛行機で向かったのは、パナマで最も大自然を満喫できるという、サンブラス諸島。上空から眺めるパナマシティーの摩天楼・・・。やがて緑深きジャングル。そして、島がいっぱい見えてきました。350の小さな島で構成されるサンブラス諸島。私が目指すのは、ぎっしりと家が密集したあの島です。到着してまず驚いたのが女性たちの鮮やかな民族衣装。手足にも派手な布を巻き付けて「忍者」のよう。彼女たちはクナ族と呼ばれる先住民族で、昔からサンブラス諸島の島々で暮らし、現在5万人ほどいるそうです。あまりに派手な民族衣装からか「太陽をまとった人々」とも呼ばれています。クナ族の生活は、いまだ電気もガスも水道もなく自給自足。竹で編まれた家に住み、みんなで助け合って生きる平和な島。パナマの秘境というべきこの島々の絶景は、なんといってカリブ海の美しさ。そして残念ながら、朝日や夕日は見れなかったものの、真夜中、満月の光が島に降り注ぐ、神秘の絶景を体感しました。