「地球絶景紀行」世界にたった1つの絶景を探す、大人の紀行ドキュメンタリー

毎週水曜日よる9時オンエア

地球は絶景の美術館。世界にたった1つの絶景旅行ガイドをあなたに。2泊3日で行く、夢の旅にご案内いたします。(旅人:森高千里)

#158 風の渓谷 ビニャーレス(キューバ) 2013/5/24 O.A.

首都ハバナ

今回は中米、カリブ海に浮かぶ常夏の島、キューバ。60数年前の革命以来、カリブで唯一の社会主義国であるキューバは、音楽やスポーツが盛んなことで知られています。一体この島で、どんな素敵な出会いが待っているのか…、楽しみです!
まずは、首都ハバナから旅はスタート。街に入るなり、いきなり圧倒されてしまったのが、世界遺産にも登録されている旧市街。突如、時空を超えタイムスリップしたかのような感覚に陥りました。とにかく街が古いのです。建物のほとんどが100年近く前のもの。崩れかけたビル群が妙にはかなくも美しく、さらに町を走る車のほとんどが、50、60年代のアメリカ車。博物館に飾られているような派手な大型車が普通に走っているのです。これは、キューバ革命の時に、あわてて逃亡した米国人が置いて行った当時のアメ車を、今も修理しながら乗り続けているのだそう。昔のハリウッド映画から抜け出したような羽根の生えた流線型のオープンカーをチャーターし、市内観光へ…。
海岸線に続く美しい町並みを走るオープンカー。なんて気持ちのいい潮風。海沿いの道路には、涼みに出て来た陽気な人々で一杯です。今度は下町情緒を味わうために路地裏を散策。古い高層アパートの窓の一つ一つから突き出されたカラフルな洗濯物が風に揺れています。決して裕福ではないけれど家族が寄り添い生きる街。どこを歩いても陽気な音楽が響き、激しい動きでダンスを楽しむ人々の笑顔が溢れます。かつて文豪ヘミングウェイの通ったBARや豪邸などもあり、見どころも満載。カリブの社会主義国の首都はどこよりも刺激的で、魅了されました。

キューバ最大のリゾート地・ハバネロ

翌日は首都を抜け出し、車で南に約3時間。キューバ最大のリゾート地・ハバネロへ。世界中から観光客が訪れるビーチは、キューバで一番美しいと言われています。まさにカリビアンブルーの輝き。大自然が描いた、蒼い世界です。ビーチ沿いには素敵なリゾートホテルが建ち並んでいますが、ほとんどが革命前に各国のセレブ達の別荘として使われていたものを改築したそうです。しかし…、リゾート気分を満喫するのも、つかの間。突然の雨。眩しいばかりのカリビアンブルーは姿を消してしまいました。で、ガイドさんに案内されたのが、セノーテと呼ばれる洞窟。ここなら雨は関係ありません。洞窟を歩いていくと、美しい泉が現れました。抜群の透明度を誇る泉は、まるで天然のプール。このブルーの世界も格別でした。

ジャングルの大パノラマ ビニャーレス渓谷

そしてキューバの絶景を求め、首都ハバナから北に車で4時間。ビニャーレス渓谷へ…。ここはまさに熱帯ジャングルの大パノラマ。馬に揺られてジャングルの中を散策。
緑の大地をゆっくりと歩いていきます。風にそよぐのはタバコ畑。高級品として有名なキューバの葉巻は、この大自然から育まれたものなんですね。喧噪のハバナとは全く別世界。聞こえるのは風の音だけ。壮大で、神々しいまでの絶景でした。