「地球絶景紀行」世界にたった1つの絶景を探す、大人の紀行ドキュメンタリー

毎週水曜日よる9時オンエア

地球は絶景の美術館。世界にたった1つの絶景旅行ガイドをあなたに。2泊3日で行く、夢の旅にご案内いたします。(旅人:森高千里)

#119 青い楽園グレート・バリア・リーフ(オーストラリア) 2012/8/17 O.A.

小さな命に愛を注ぐケアンズの夫婦

オーストラリア東海岸に広がる珊瑚礁地帯グレート・バリア・リーフを巡る旅。 まずは、その玄関口となるケアンズから列車に飛び乗りました。行き先は、ケアンズ郊外の熱帯雨林に囲まれた村・キュランダ。列車はえっちらおっちらと山を登ってゆきます。車窓には、峡谷の絶景。心が弾みます。ようやく辿り着いた山奥の村キュランダには意外にも整備されたショッピングタウンがありました。マーケットを冷やかし歩いていると、ある男性と知り合いました。彼は“病気や事故で親を失った動物を育て、自然に帰す”活動をしているとのこと。彼のご自宅に伺うと奥様がワラビーの赤ちゃんにミルクをあげている最中でした。車に轢かれた母のお腹の袋の中で奇跡的に生きていた子なのだそうです。これまでカンガルーや野鳥など、ご夫婦が自然に帰した動物は数百を超えるといいます。小さな命に愛を注ぐ夫婦との心暖まる出会いでした。

誰もいない真っ白な“ホワイトヘブン・ビーチ”

ケアンズから東海岸を南下し、エアリービーチからフェリーに乗って辿り着いたのが、ハミルトン島。マリーナや高級コンドミニアムが立ち並ぶリゾートアイランドです。この島でフェリーを乗り換えて向かったのがホワイトヘブン・ビーチ。最高級のガラス製品にも使えるほど純度の高いシリカサンドでできた真っ白なビーチは、全長およそ7キロ。化粧パウダーのように柔らかな感触の砂は、歩けばキュキュっと可愛らしい音が鳴ります。ガイドさんにお願いしてだれもいないビーチの突端に連れていってもらうと、そこはシリカサンドの砂浜に寄せては返す透き通った波のやさしい音だけが聞こえています。まるで自分一人だけでビーチを独占したような贅沢な気持ちになりました。

グレート・バリア・リーフで見つけたハート形の珊瑚礁

ハミルトン島からヘリコプターに乗って空からグレート・バリア・リーフへ向かいます。沖合いおよそ60キロの地点に差し掛かると眼下に珊瑚礁が作る幻想的な世界が見えてきました。オーストラリアの東岸におよそ2300キロも続く世界最大の珊瑚礁グレート・バリア・リーフです。その総面積は日本の国土とほぼ同じという想像を絶するスケールですが、今もなお成長を続けているそうです。 その珊瑚の楽園で、ハート形の珊瑚礁、通称“ハートリーフ”を探しました。上空から目をこらすことしばし、パイロットの指差す先にそれは見えてきました。これを見る事ができた人は幸せを掴むことができると言われるハートリーフ。その姿はまるで、巨大な珊瑚礁がそっと隠してきた小さな宝物のようでした。