週刊報道LIFE

亀井静香(衆院議員)

山波の彼方でキノコ雲が立ち上がった。

「白血球 測る晩夏の 渇きかな」

俳人をしていた姉が二次被爆で死んだ。放射能はその場で命を取るとは限らない。


日本は今の一時的権力で、しかも一国会で抑止力を強化すると称して憲法解釈を変えアメリカの都合の良いように安保条約の中身を変更しようとしている。

かつて日本・ドイツ・イタリアの三国同盟を結んで日本を救うことができたのか。逆に日本を悲惨な道に突っ込ませたのではないのか。
針の穴を通すような難しいことではあるが、戦争をしないで国際紛争を解決していくことが戦後日本の国是であったはずだ。

政府が後方支援と言っているが前方後方は敵側と協議できるのか。そして、遠く外国の地で戦死する自衛官の魂が靖国神社にも祀られないということが起きようとしているのだ。


キノコ雲が見えた小学校は今年廃校になる。同じ廃墟の中から一緒に立ち上がった日本は現在、東京一極集中が極端に進み所得の格差が拡大している。日本という国は本来みんなで助け合い、みんなで幸せになっていく国なのであったはずだ。


今、大きな曲り角に立っている。食い止めなければならない。