2020年5月20日放送 ①旅のスタート…天空都市ラパス 日本から2日もかけてやってきたラパス。到着した国際空港はなんと標高4000m以上。世界一高所にある空港で、ラパスは太陽に最も近い大都市。まずはタクシーでラパスの町の中心へ…。切り立った崖に沿う様に古い教会や家が立ち並ぶ美しい町ですが、世界一標高の高い首都だけあって、歩くだけで息が切れます。街を散歩していると、なんだか不気味な通りに差し掛かりました。ミイラや奇妙なろうそく、人形が売っている店が並んでいるのです。通称「魔女通り」。実はボリビアは、昔からパワースポットの宝庫で、今も人々は呪術で恋愛や運勢、裁判や商売などを占うことも多く、魔女通りにはヤティリとよばれる呪術師がたくさんいるのです。太陽に最も近い大都会、パワースポット、ラパス から車でウユニ塩湖へ。 |
|
首都ラパスから車で8時間。ウユニの街に到着。人口2万人の先住民族が多く暮らす静かな街は、標高3700メートル。世界屈指の絶景で知られる「天空の鏡」の観光拠点の街です。現地のベテランガイドのベトさんに案内され、早速、琵琶湖の16倍もの面積を誇る巨大なウユニ塩湖へ。「天空の鏡」は12〜3月の雨季の4ヶ月間だけしか見られない期間限定の絶景。ラッキーなことに今夜は新月で月がでないので、最高の星空が湖面に鏡のように映し出される可能性が高いとか。一体どんな景色なんだろう…。街から車で1時間。湖の水が薄く張った場所に突如現れる「天空の鏡」…。今まで見たこともない、想像を遥かに超える巨大な鏡です。塩湖という巨大なキャンパスに、全く同じ空が、雲が、大地にも描かれています。真っ白い塩湖に微妙に薄く張った水が、風がない時にだけ不思議な風景を演出しているのです。その衝撃的な絶景に、ただただ言葉を失いました。 |
|
さらに車で2時間かけて「魚の島」へ。島中を巨大サボテンがニョキニョキと覆う不思議な島。この島の小高い山が展望台になっており、対岸の標高5千mを越す。聖なる火山トゥヌーパをはじめ、360度塩湖が見渡せます。そして…、ゆっくりと、真っ赤に染まった夕焼けが広がります。大地も大空も真っ赤。まるで地球ではないみたい。これがウユニの夕日なんですね。やがて大空に星々が現れます。空いっぱいに広がる満天の星。流星が鋭く大空を舞い続けます。驚いたことにこの星空のすべてが湖面に映っているのです。偶然にも今夜は新月。月の明かりに一切邪魔されず、湖面に映る、世界で最も美しい星空を楽しみました。 そして、夜明け…。星々が去り、朝日がのぼるまでが実は最も美しい時間。朝5時半、塩湖に佇むと…空が紫色に輝き始め、まるで神様があたり一面を清めるかのようにどんどん色が変わって行きます。紫から七色の空へ…、やがて朝日が全てを赤く染めていきます。この風景こそ、太古の昔から、ここに暮らす先住民族が崇拝する大地の神、パチャママからの贈り物だと、ガイドのベトさんが教えてくれました。まさに奇跡のような地球の美しさを体で感じた旅でした。 |
▲ページ先頭へ |