
世界を創った天才たちの素顔 ダ・ヴィンチ VS ミケランジェロ
~中井貴一 ヨーロッパ大紀行II~
旅人 中井貴一
二夜連続放送 16月13日(火)よる9時 20日(火)よる9時
~中井貴一 ヨーロッパ大紀行II~
旅人 中井貴一
二夜連続放送 16月13日(火)よる9時 20日(火)よる9時
かつてキリスト教世界に抑圧された
ヨーロッパ中世から、
一気に芽吹いた「ルネサンス」という時代。
人類の至宝とも言える芸術が
立て続けに生まれた。
そこで、1人の男が鮮烈なデビューを飾る。
24歳のデビュー作にして、
究極の美を削りだした「ヴァチカンのピエタ」
人間の限界を超えた超大作、
システィーナ礼拝堂の「天井画」と、
「最後の審判」
そう、彼こそが、
神と言われたルネサンスの巨匠ー
ミケランジェロ・ブオナローティ
ライバル、レオナルド・ダ・ヴィンチをはじめ、
かつての芸術家達が息づくヨーロッパの各地に、
彼らが創り、探求し、生涯をかけた
「芸術」の真髄を解明する旅に出るー。
15世紀にフィレンツェを中心に巻き起こった一大ムーブメント、ルネサンス。
人類の宝とも言うべき芸術作品が、数多くこの時代に生まれた。
世界の傑作が集まるウフィツィ美術館には、ボッティチェッリ、フィリッポ・リッピ、ベロッキオなど、名匠の絵画が飾られ、ルネサンスの奇跡、花の大聖堂「ドゥオーモ」は、まさに時代の集大成だった。
そうしてイタリア在住の漫画家・ヤマザキマリさんと共に絵画、彫刻、建造物、人々の食生活や衣服など、かつてのルネサンスを紐解いていくと、とある2人の芸術家の影が浮かび上がるー。
ルネサンスの2大巨匠ーレオナルドとミケランジェロ。
才能の開花から、服装、キリスト教への信仰、芸術に対する考え方まで、多くの事柄が2人は違っていた。
どちらも天才と言われたその能力を、ルネサンスの全盛期に遺憾なく発揮する。
彫刻家と思われたミケランジェロはキリスト教世界では、最大の建造物「サン・ピエトロ大聖堂」を完成させ、万物の天才レオナルド・ダ・ヴィンチは、人体の比率こそが世界を構成する比率と考え、人体という神秘に興味を示し、没頭していった。
似て非なるルネサンスの2大巨匠。
その横顔と、生き様に迫る。
神の手を持つ男、ミケランジェロー大理石の中に聖母を見出し、掘り出された石に体温を宿す。
「ダヴィデ」「最後の審判」…ルネサンスという時代に次々と傑作を生み出し、ヨーロッパ芸術の礎を築いた男だ。
第2夜では、フィレンツェ、ローマ、ヴェネチア、そして取材交渉を1年続け潜入に成功したヴァチカン・システィーナ礼拝堂など、彼がのこした軌跡と数々の芸術に触れながら、ヨーロッパを訪ね歩く。
壮観なる天井画はいかにして生まれたか?
今も存在する、彼の血を引く子孫たちは、遺品の中に何を見たのか?
そしてキリスト教の総本山、システィーナ礼拝堂にある「最後の審判」に込められた意味とはー?
若くして咲いた才能に目をつけた時の教皇たち、メディチ家という強大なパトロンなど、ミケランジェロを取りまいた様々な環境と共に、その生涯を辿った。
「モナ・リザ」が『世界最高の名画』と称されたレオナルドに対し、ミケランジェロを『神』と言わしめたのは「ピエタ」だった。
人々の身代わりとなって亡くなった我が子イエスの亡骸を抱く母・マリア。
若いミケランジェロは「母」に対するあこがれと、キリスト教のマリアに対する素直な信仰があったという。
サン・ピエトロ大聖堂のピエタから始まったミケランジェロのピエタ像は、現時点で発見されているだけでも4体が存在する。
美しく、若々しかったマリアは、晩年、イエスの亡骸にしがみつくような姿になっていた。
6歳で母を亡くし、石工の家に預けられたミケランジェロ。
物語の終盤ー彼が生涯求め続けた「母」の姿を追った。