毎週木曜よる10時オンエア
綺羅星の如く、日本史を彩る名将たち。 私たちがよく知る歴史の表舞台、 その陰には常に「ナンバー2」の存在がありました。いわばそれはもうひとつの「歴史物語」。
TOPへ戻るゲスト: 井沢元彦
戦国の世を最後に平定し、260年の泰平の時代を築いた徳川家康。
しかし、その家康といえど、すべての戦に勝利してきたわけではありません。
戦の場には常に、家康の命を守ることに奮闘した者と、家康の命を奪うことに執念を燃やした者がいました。命を守ること、奪うこと。どちらが家康の魂を震わせたのでしょうか?
忍者のイメージが強い服部半蔵ですが、実は武士だったのです。半蔵は忍者たちを監督的な立場で指揮したのです。そして、半蔵こそ家康の命を守り抜いた真のナンバー2なのです。一度目は三方原の戦で敗走する家康を獅子奮迅の働きで守り抜きます。
さらに、本能寺の変の時、堺にいた家康を浜松城へと帰還させた伊賀越え作戦。伊賀の峠を越える際に半蔵の説得によって、伊賀忍軍を味方につけたことで家康は無事帰還することができたのです。
一方、日本一の兵と評された真田一族は真田昌幸、幸村の親子二代に渡り、徳川家康、秀忠の天敵として立ちはだかりました。
一度目は、関ヶ原の合戦前夜、家康の息子、秀忠が3万8千の兵を率いて真田に襲いかかりました。しかし、ここで真田マジックが炸裂。たった3千の兵で徳川に対峙し撃退。秀忠軍が関ヶ原の合戦へ到着させるのを遅らせました。
そして、大坂の陣。背水の陣で臨んだ幸村の前に倒れた徳川勢の総戦死者の数はなんと五分の四にまで及びました。そして、決死の覚悟で幸村は家康本陣へ突破をかけ、討ち取る寸前の所まで追いつめたのです。
江戸城の裏門は半蔵門と名付けられ、生涯、家康の背中を託された服部半蔵。彼は感動を持って震わせたナンバー2。死してなお真田十勇士というヒーローとして語り継がれるほどに、生涯家康を脅かし続けた真田幸村。彼は恐怖を持って震わせたナンバー2。
どちらも、家康の魂を震わせたナンバー2であることは間違いありません。
そして、天下人の物語とはそのまま、幾多のナンバー2たちの物語でもあるのです。
今回は家康を語るうえで切り離せない日光東照宮にての撮影。
じつは「ザ・ナンバー2」の撮影はこの日のロケが最終日でした。
順番が前後しますが、ここで最後のご挨拶を…。
小川さんのピンチヒッターという形でこの番組に携わらせていただきましたが、このように日本の歴史をあらためて深く理解する機会に恵まれ、本当に光栄でした。
この番組でご一緒したのをきっかけに、井沢先生・加来先生・加治先生・童門先生などの著書にもふれあい、あらたな出会いが生まれました!
知識がひろがっていく楽しみ、貴重な解説を著名な先生がたにしていただけるよろこび…本当にやりがいのある仕事でした。
これからもずっとずっと知識欲と好奇心を旺盛に、頑張ってまいります!
みなさま、ありがとうございました。