THEナンバー2

毎週月曜22時オンエア

綺羅星の如く、日本史を彩る名将たち。 私たちがよく知る歴史の表舞台、 その陰には常に「ナンバー2」の存在がありました。いわばそれはもうひとつの「歴史物語」。

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松永久秀

ゲスト:井沢元彦/ リポーター:鳴海剛


織田信長といえばどのようなイメージをお持ちでしょうか?
従わぬ者は徹底的につぶす、残虐非道といったイメージが強いのではないでしょうか?
しかし、自ら「魔王」とさえ名乗った信長にさえ「余人がなしえぬ悪事を三つもやってのけた。」「物騒千万な大悪人」と言わしめた男がいました。さらに、その男は信長を一度ならず二度までも裏切ったのです!!
己が道をただひたすら突き進んだ戦国乱世の謀反王、松永久秀の生涯に迫ります。

戦国サスペンス劇場・・・第一の反抗 「主君殺し」!!

当初、松永久秀は、堺を拠点に畿内一帯を支配していた三好長慶に仕えていまし
た。しかし、そこは戦国乱世の謀反王、単なるナンバー2で納まるはずがありません。 ある時を境に、三好本家筋のものたちが続々と命を落としてゆくのです。相次ぐ関係者の死。そしてついには長慶自身も・・・。そんな、サスペンスドラマのような展開。久秀が毒を盛った・・・。久秀が長慶をそそのかした・・・。そんな"黒い噂"が囁かれました。事の真相は闇の中・・・。しかし、結果としてナンバー2の久秀が三好氏を我がものにしたことだけは確かなのでした・・・。


戦国サスペンス劇場・・・第二の反抗 「将軍殺し」!!

時の将軍は足利義輝。しかし、事実上義輝は三好長慶の傀儡でした。そこに起き た長慶の死。義輝はここぞとばかりに将軍の権威回復を図り始めるのです。これが、堺、京、大和をわがものにしようとしていた久秀の野望の前に立ちはだかることに。 邪魔なものは消す。久秀は手段を選びません。三好家の重臣・三好三人衆と組んで、なんと、将軍である義輝を暗殺してしまうのです!!

戦国サスペンス劇場・・・第三の反抗 「大仏炎上」!!

神仏をも恐れぬ久秀。なんと奈良・東大寺の大仏に久秀は火を付けたのです。
将軍・義輝を暗殺した後に、手を組んだ三好三人衆とは喧嘩別れ。その喧嘩の舞台となったのが奈良東大寺。半年に及ぶ攻防戦。奇襲を仕掛ける久秀軍!! すると、あろうことか大仏に火が回ってしまうのです。普通の武将であれば神仏の罰を恐れたかもしれません。ところが、久秀は、「木と銅で作られた大仏殿を焼いて、何の罰があたろうぞ」。このとき久秀57歳。焼きが回るにはまだまだのようでした。
実はこの三つの反逆の大悪事から松永久秀の美学がみてとれるのです。それは、旧来の風習・文化、既成概念に屈しないということ。己の信ずることこそが正義。ここに信長さえも一目置いた彼の美学があったのではないでしょうか。


将軍殺し・主君殺し・大仏焼き払いと常識を超えた悪人なのに
なぜか一種のさわやかさ、潔さを感じる不思議な人物。
久秀本人にしかわからない美学を体現しようとした
超ナルシストなんでしょうね
人材豊富な戦国時代においても上位につけるキャラの濃さではないでしょうか