ＴＨＥナンバー2

毎週月曜22時オンエア

綺羅星の如く、日本史を彩る名将たち。 私たちがよく知る歴史の表舞台、 その陰には常に「ナンバー２」の存在がありました。いわばそれはもうひとつの「歴史物語」。

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ゲスト：加来耕三 / リポーター：清野秀美

THEナンバー２　滝川一益。甲賀出身であることから忍びの者とも言われています。鉄砲の名手であり、「進むも退くも滝川」と言われる程の"戦の達人"。実力によってスピード出世を果たした一益は、信長のナンバー２としてあの秀吉と激しいライバル関係にありました。ですがその性格は、秀吉と対照的だったと言われます。信長亡き後、天下をとった秀吉。その時、一益は…？
歴史を彩る名将の陰に隠れた滝川一益の人生を紐解きます。

信長を納得させた最大の武器

甲賀（現在の滋賀県甲賀市）で育った滝川一益は、忍者だったとする説がありますが、真偽はたしかではありません。一益は叔父を殺した罪で一時故郷から離れ、堺に身を潜めていました。堺は鉄砲を盛んに製造していた土地で、そこで得た知識が後の一益に大きな影響を与えていきます。当時、最新兵器であった鉄砲を使いこなす稀有な武将…。そんな噂を聞きつけ、すぐに呼びつけたのが織田信長でした。信長は、ある実技試験を課して一益の鉄砲の腕をたしかめました。一益はこれに結果で答え、信長を納得させると織田家家臣団の仲間入りを果たすのです。

「天下布武」影の功労者としての大出世

実力で織田家の家臣団に入った滝川一益は、異例ともいえるスピード出世を遂げます。磨き上げた鉄砲技術を存分に生かし、歴史上有名な幾多の戦いで実力を証明し続けました。極め付きは信長最大の敵・武田軍を打ち破ったこと。このことにより、信長から絶大な信頼を寄せられることとなったのです。一方、一益と同じく実力で織田家の家臣となっていた秀吉は大きな戦功をあげられずにいました。信長から与えられた領地でも秀吉を凌いだ一益。すべてが順風満帆なはずでした。あの事件が起こるまでは…。

狂い始めた運命

ある一つの事件を境に、滝川一益と秀吉の立場は逆転していきます。弔い合戦、後継者会議、主君の葬儀…、秀吉が次々に打ち出す巧妙な作戦。その時、一益がとった行動は、戦を極めた者とは思えぬ愚直なものでした。歴史が証明しているように、秀吉は信長を継承する天下人となり、一方の一益はほとんど知られることのない、影の存在となりました…。両者の運命を分けたものは何だったのか。専門家は言います。「もしかすると滝川一益は"ナンバー２の中のナンバー２"だったのかも知れない」この言葉が表す意味とは…？