関東の最北、栃木県那須地方。「那須野が原」と呼ばれる広大な荒地に突然、巨大な農場が次々に誕生した時代があった。農地の開拓に乗り出したのは、明治の日本を牽引した貴族階級の華族たち。彼らは私財を投じ、最先端の技術を駆使して切り拓いた大農場を、近代日本建設の足掛かりにと考えたのだ。農場跡に今も残る彼らの優雅な別荘を訪ね、西欧の貴族に憧れ、日本の近代化を夢見た華族たちの足跡に迫る。
紀伊半島の中央西側に位置する和歌山県広川町。豊かな気候風土に恵まれたこの町を襲った150年以上前の大津波。この時、とっさの判断と大きな決断で村を救った一人の英雄。この男の防災、そして復興の軌跡が今も町には多く残っています。祭事として、物語として、道として、今に残る防災と復興の記憶を伝えます。