
〜地球創世記 ミステリアス・アメリカ〜 生物大絶滅と縄文人の謎
テーマソング:「パンドラ」山田タマル
旅人 佐々木蔵之介
二夜連続放送 12月9日(金)よる7時 10日(土)よる7時
テーマソング:「パンドラ」山田タマル
旅人 佐々木蔵之介
二夜連続放送 12月9日(金)よる7時 10日(土)よる7時
46億年という途方もない歴史を刻んできた、地球。
その壮大な歴史を垣間見ることができる場所があります。
アメリカ・グランドキャニオン。
絶滅と再生を繰り返しやがて人類が誕生する、途方もない道筋がそこに刻まれていました。
さらに、アメリカの地に最初に住み着いた人類は縄文人だった可能性があるといいます。
その説をおって、アメリカ西海岸へ。
旅人は、俳優・佐々木蔵之介。
台本も筋書きもない中、母なる地球、そして偉大な祖先の謎に正面から向き合います。
美しい映像で描く太古のロマンをどうぞお楽しみに。
コロラド川が流れ、グランドキャニオンへと続く大渓谷。最深部の地層は数億年も前のものだ。恐竜が栄えたのが約1億年前だから、この場所がどれだけ悠久の歴史を刻んできたかがわかる。しかしこの渓谷、一体どうやってできたのだろうか?
解明
もともと、この渓谷は海底に沈んでいた。海に溜まった地層が2億5千年前に急激に隆起して今の形になった。海底にあったため、太古の地層が風化せずに残っている。
グランドキャニオンの地層からは多数の化石が発見されている。サンゴやアンモナイトを初め、腕足動物や外肛動物など見たことのない生物の化石まで!これらのほとんどが海洋生物だという。ここは内陸なのに、いったいなぜだろう?
解明
かつてアメリカは西と東の2つの大陸に別れており、海に沈んでいたグランドキャニオンの隆起によって1つになった。これらの化石は、ここが海底にあったという証拠だ。
約6500万年前に隕石によって恐竜が絶滅した話はあまりにも有名。しかし、その絶滅は地球の歴史上、5度目だという。史上最大の絶滅は2億5千万年前、この境界線の時代で起きた3度目のものだという。いったいどんな規模だったのか?
解明
9割の海洋生物、7割の陸上生物が死に絶えたというP/T境界絶滅。原因は地球上の酸素が欠乏したためだ。この絶滅を生き抜いたとされる単弓類は、哺乳類の祖とされる。
アメリカ最大のネイティブアメリカン、ナバホ族。18万人もの人々が暮らす居住区は独自のルールが適用され、独立国のように扱われる。迎えてくれたのは、メディスンマンと呼ばれる祈祷師。彼らは何を信じ、何を祈るのだろうか?
解明
ナバホに特定の神はいないとされ、そこに広がる大自然を初め、万物に神が宿る、と信じている。日本と非常に似た宗教観を持っているのだ。
ナバホ族と交流を深めるうちに、いくつもの日本との共通点が見つかる。あまり自己主張をせず、シャイな性格。そしてその顔立ち。子ども達のはにかんだ笑顔に触れるうち、ますます彼らのことを知りたくなってきた。一体どんな生活をしているのだろうか?
解明
シャツにジーンズというラフな格好で、素朴なコーン料理を食べ、私たちと変わらない日常生活を送る。一方で、失業率が高く、伝統工芸で生計をたてざるを得ない人も多い。
オレゴン州には多くの洞窟が存在する。そんなオレゴンの洞窟の中で、最も有名な洞窟・フォートロック洞窟へ。1万年以上も前に人類がここで暮らしていた痕跡があるというが、日本人にとって、とてもなじみ深い遺物も出土しているという。それは一体なんだろう?
解明
フォートロック洞窟からは世界最古とされる1万年以上前のサンダルが出土している。樹皮を編んでつくられたこのサンダルは、日本のわらじと酷似している。
オレゴン大学に保存されている数々の出土品。その中には日本の縄文時代の遺跡から出土している遺物とほとんど同じ形状のものがあった。これらは縄文人が持ち込んだものだ、という説を唱える教授に出会った。一体どうやってアメリカに渡ったのだろうか?
解明
本州~北海道~ロシア~アラスカ~オレゴン、と海岸沿いの海を渡ってきた、というのが教授の説。縄文人は丸木舟を作るなど海洋技術が盛んだったこともこの説を裏付けている。
オレゴンの海岸沿いには海藻類の生い茂る遠浅がどこまでも広がっていた。海を旅する人たちの貴重な栄養源になりそうだ。これなら海を渡って日本からアメリカへ、というのも不可能ではないかもしれない。でも、危険を冒してまでそんなことをするだろうか?
解明
縄文時代は安定した平和な時代だった。その一方で、人類には「挑戦する遺伝子」が備わっている。定住せず、新世界に飛び出していった縄文人もきっといたことだろう。
母なる星、地球
46億年という気が遠くなるようなこの星の歴史を、これまで僕は考えたこともなかった。
人類が誕生する遙か前に起きた地球のドラマを見るために、アメリカ大陸へ。
絶滅と再生を繰り返し、今日まで連綿と続いてきた生物たち、
そして我々の祖先・縄文人が体験したという偉大な挑戦。
それらを知った時、僕はこの命に感謝し、日本人であることに誇りをもった。