舞台で大ヒットをとばしたミュージカルを映画化し、70年代を代表する作品となった「グリース」で、その多才ぶりと魅力を見せつけ、スターの座を確固たるものにしたのがジョン・トラボルタ。そしてトラボルタ演じるダニーの恋の相手で、純真なサンディに扮するのが、この作品がアメリカ映画デビュー作となるオリビア・ニュートン＝ジョン。その2人の脇を固める共演者には実力派が揃い、50年代の珠玉の名曲が綴られる中、それはまるで“名士録”を読んでいるようだ。 「グリース」は、より天真爛漫だった時代に郷愁をはせるだけの映画ではなく、ロックン・ロールの時代に敬意を捧げる、活気に満ちていて胸躍るミュージカルだ。 【あらすじ】 夏休みに避暑地の海岸で知り合ったダニーとサンディ。二人の恋は夏の終わりとともに終わったかと思いきや、サンディは父の転勤でダニーが通う高校に転校することに！サンディはダニーとの再会に喜ぶが、ダニーは「Ｔ・バーズ」という不良グループのリーダーだったのだ。グリースで固めたリーゼントに革ジャンでクールにきめるダニーは、仲間の手前、サンディに冷たい態度をとってしまう…。