2006年 10月7日の放送


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 FRBのバーナンキ議長は、4日、「米国の住宅市場が調整局面に入ってきており、住宅建設の鈍化は、下半期の成長率を1%程度下げる可能性がある」との見通しを示した。FRBのメンバーのインフレに対する見方は依然警戒的ではあるものの、景気の先行きに関しては、徐々に見方が厳しくなってきていることが分かる。


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 また、8月以降、資源価格も低下してきている。特に景気・インフレ動向に大きな影響を与える原油価格は70ドル代後半から徐々に下落してきて、直近では60ドルをきるレベルにまで下がってきた。今後、この傾向が続けば、時間差でインフレ動向にもマイナスの影響を与え、FRBの追加利下げの可能性を徐々に排除していく可能性も出てきた。

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 こうした景気のスローダウン、資源価格の下落に伴って、長期金利は下落傾向に入っている。米国債10年ものの金利は一時期5%にまで達していたが、その後、徐々に低下し、4.5%台にまで下がってきた。こうした米国金利の低下は、日本を始め他の主要国の長期金利を下落させる要因としても働いている。

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 一方、米国株式は非常に好調である。景気がスローダウンする可能性があるにもかかわらず、足元の企業業績が好調なことや、原油価格下落、それに伴う長期金利の低下を好感して10月に入ってから上場の速度を速め、史上最高値を更新した。最近の金融市場は金利動向に敏感に反応するため、株価も金利低下を好感して上昇する形となっているが、景気がうまくソフトランディングせず、減速が加速するようであれば、一気に下落に転じるリスクも考えておく必要があるのではないかと考える。

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 為替相場のほうは、方向感を失って、完全に狭いレンジの中にはまり込んできた。TS指数をみても、市場関係者の諦めのムードが伝わってくる。最近は投資家の動きも鈍くなってきて、益々動きづらくなってきているのが現状である。当面相場の方向を決める材料が見つからないため、こうした傾向は今後も続くであろう。ドル円は116-119円のレンジで変らず、ユーロ円も150円をはさんでの動きに終始するであろう。