2006年 7月29日の放送
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7月18日に発表された中国の第2四半期のGDPは前年同期比+11.3%と予想を大きく上回る伸びとなった。また、固定資産への投資が再び増加傾向にあり、中国経済の過熱感に対する懸念が市場に浸透してきている。
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こうした傾向を受けて、中国人民銀行は7月21日に預金準備率を0.5%引き上げ、8.5%とした。今年に入って、3度目の金融引き締めを実施したことになる。
また、7/26、温家宝首相は「過剰投資をしっかりと抑制する」「やや急ピッチ過ぎる経済成長が過熱するのを防ぐ」と発言し、現状の景気の過熱感に対する認識を明らかにしている。
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また、アメリカでは、人民元に対する切上げ圧力が再燃してきている。シューマー、グラム両上院議員は26日、ポールソン米財務長官に対し、9月末までに人民元の上昇ペースが加速しない場合、米国に輸入される中国製品に対し27.5%の制裁関税を発動する法案を提出する考えを伝えた。
4月の為替報告書の中では、為替不当操作国としての認定を見送ったが、10月の報告書では、再び中国に対する認定の動きが活発化してくる可能性もある。
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こうした、アメリカ側からの圧力の背景には、再び増加し始めた米中の貿易不均衡があると考えられる。中国の景気が益々拡大傾向を見せているにもかかわらず、中国側は人民元の大幅な切り上げに対して、慎重な態度を見せ続けていることが、アメリカ側の不満を高めている。
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人民元は、当初から中国政府が主張しているとおり、非常にゆっくりとしたペースで徐々に上昇している。ここのところ連日最高値を更新しているものの、切り上げのスピードは年初から見ても1.2%程度と非常に小さい。
恩家宝首相も将来の人民元の上昇を認める発言をしており、今後、上昇のスピードは現状より速くなり、年率で4−5%になってくる可能性が出てきた。ただし、それでもアメリカの満足のいく水準には達しないのは明らかである。
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為替相場のほうは、すっかりレンジ相場の様相を呈している。8月8日のFOMCでの利上げが継続されるか否か意見が分かれていることと、経済指標もまばらな結果となっているために、市場関係者も方向感を見つけられないでいる。
TS指数も若干円安予想ではあるものの、大きな円安を予想する人はいない。来週も8日の結果待ちということで、神経質な展開が続くと予想している。