2006年 1月14日の放送

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 ドル円相場は年初からドル安円高の展開となっている。1月12日の海外市場では1ドル=113円台の前半まで円高が進んだ。海外の投資家を中心にドルの先安感が広がり、他の主要通貨に対しても、ドル全面安の展開となっている。

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 年初からのドル安は1月3日に発表された、昨年12月1日開催のFOMC議事録の内容である。議事録には「メンバーの中で異なる意見がかなり出た」「メンバーは政策の先行きがこれまでよりも不透明になっていると考えている」などの表現があり、FRBの利上げがそろそろ終わるのではとの思惑が市場に広がったことがドル安を誘引した。1月31日に開催されるグリーンスパン議長最後のFOMCで利上げが実施されるかどうかに市場の注目が集まってくる。

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 6日に発表された雇用統計の数字が予想を下回っていたことなどから、米国の足元の景気減速に懸念が広がっている。一方で原油価格が再び上昇の兆しを見せており、米国のインフレを更に加速させる可能性も出てきている。先行きの景気に不安を抱えながら、インフレ防止に取り組まなければならなくなるような事態になっていけば、FRBは非常に難しい舵取りを求められる。バーナンキ新議長の手腕が問われる時期が近い将来にくる可能性を考えておく必要がある

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 GSEC指数を見ると、市場関係者は来週は円安を予想する向きが多くなっている。ドルに対する不安感が払拭できないものの、年初からかなりの勢いで下げてきたこともあり、若干の調整でドルの買い戻しが起きる可能性も否定できない。しかし、月末に注目のFOMCを控えていることもあり、ドルの上値も限られたものになると予想している

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 また、過剰投資のつけとして、供給過多からのデフレも懸念材料のひとつである。中国では、1昨年の半ばをピークに消費者物価指数が下落傾向にあり、足元では、年率1%程度まで下がってきている。今年、国内での個人消費が伸びないと、場合によっては、物価上昇率がマイナスに突入する可能性の出てきている。