十津川警部シリーズ33「東北新幹線はやて殺人事件」
警視庁の名物警部・十津川省三が、建設作業員刺殺事件が発端となった連続殺人事件の真相を追う!
警視庁の名物警部・十津川省三が、建設作業員刺殺事件が発端となった連続殺人事件の真相を追う!
師走のある日、東京・中野のアパートで火災が発生し、中から男の刺殺死体が発見された。男はアパートの住人で、建設現場作業員の奥田豪(沢向要士)だと分かった。十津川警部(渡瀬恒彦)と亀井刑事(伊東四朗)たちが捜査を担当する。二人は火災現場にいた、藤川志津江(大原麗子)に見覚えがあった。十年前の事だ。十津川は志津江の弟、和也(川上たけし)を殺人事件の容疑者として逮捕した。和也は護送される途中逃亡を図り、事故死した。ところがその後、和也は無実だと分かった。それ以来、志津江は十津川を憎み続けていた。亀井たちの調べで、奥田は志津江が営むスナックの常連客だったことが分かる。奥田は近々故郷の青森へ帰ることを楽しみにしていた。志津江が東北新幹線「はやて」のチケットを手配してやったという。身寄りのない奥田を弔うため青森へ行きたいという志津江の申し出を受けて、十津川は密かに志津江を監視する。志津江が乗ったのは奥田が乗るはずだった「はやて」7号の8号車だ。すると、奥田が座るはずだった席に若い女(松永玲子)が座ろうとする。チケットをどこで手に入れたのかと問い詰める志津江に、女は見知らぬ男から譲り受けたと答え、姿を消す。十津川たちをホームに残して「はやて」は発車した。青森に着いた志津江は、奥田の友人でタクシー運転手の足立秀雄(山上賢治)の案内で菩提寺を訪れ奥田を弔った。ところが足立が何者かに殺され、志津江も襲われる。