示談交渉人甚内たま子裏ファイル3
損害保険会社の調査部に勤める人情派・甚内たま子が、連続する事故の不正を暴く為奮闘する!
損害保険会社の調査部に勤める人情派・甚内たま子が、連続する事故の不正を暴く為奮闘する!
スーパーでアルバイトをする司(山田孝之)。その司は、花村恵(白石マル美)の荷物を運んでいた。彼女の荷物をトランクに入れる手伝いをし、駐車場に散らばるカートを集めだしたその時、駐車場から出ようとする恵の車と、自転車が接触した。自転車に乗っていたのは、倉田(つじしんめい)という男。あわてて駆け寄る司。司はその様子を見て救急車と警察を呼ぼうとするのだが、倉田はその必要はないからと、断る。ただ倉田がその時、買ったばかりの酒が割れてしまったことにがっかりしていたのを見て、恵が一万円札を何枚か掴ませる。倉田は多額の金にぎょっとしながらも、申し訳なさそうに持っていった。家に帰った司は、たま子(渡辺えり子)に問いつめられる。その事故の経緯を話したからだ。損害保険会社の調査部に勤めるたま子には、事故後警察に届けないと言うことは信じられなかったのだ。 所変わって、とある往来。カーステレオの音をガンガンに鳴らしてリズムを取りながら運転しているミツル(八木真吾)。しかもどうやら酒を飲んでいる様子だ。その通りに交差する道路を、吉野保(布川敏和)の運転する車がさしかかる。ミツルが進む道路の信号は赤。目の前を見ると、吉野保の車が横切ろうとしている。脇見の上に信号を無視したミツルの車はそのまま吉野保の車に衝突した。翌早朝。その事故現場を検証するたま子と九条(北原雅樹)。そこへ、立木(洞口依子)もやってくる。立木の話によると、被害者の吉野保はたった今亡くなったらしい。今回はどう考えても、たま子側の保険加入者、ミツルの方が悪い。九条もそれを察して、「全額保証します!」と立木に伝えてしまうのだが、たま子はその九条の言葉に一抹の不安を感じていた。会社に戻り、たま子が、ミツルの保険を確認すると、会社の規定では、一円たりとも相手側に保険で賠償金を支払えないことがわかる。ミツルは保険金の支払いをこの2ヶ月あまり滞納していたのだ。そして数日後、たま子が別の事故があったということで被害者の男・倉田の所を訪れ調べてみると、何とその加害者は、先日の事故で亡くなった吉野保の弟・健児であったのだ。