ある日、左文字探偵事務所に人材派遣会社「カインドカンパニー」の社長・川島（峰岸徹）が訪ねてきた。カインドカンパニーは年間百億を超える売り上げを誇る一方で不正派遣などネガティブなニュース話題も絶えない会社だ。川島は自分の周りにいる人間全てが要注意人物だと言い切り、左文字（水谷豊）を唖然とさせる。さらに川島は週末にパーティーを開くからそこに美術商として潜入するよう要請する。費用に糸目はつけないという川島の言葉に助手の史子（戸田恵子）が押し切られ、左文字はまったく美術に詳しくないにも拘わらず美術商としてパーティーに参加するはめに陥る。 数日後、史子の調べで川島が言う要注意人物たちが挙げられた。川島の現妻・亜紀（藤森夕子）、秘書の岡本（小島邦裕）、川島の妹夫婦、川島の先妻とその息子、運転手の井口（モロ師岡）。川島はかなり強引な手口で事業を拡大しており、確かに彼を憎む人物は大勢いるらしい。