弁護士迫まり子の遺言作成ファイル1「約束」
女4人の弁護士一家の、遺言作成を扱う長女が、依頼者の秘められた過去を知る。
女4人の弁護士一家の、遺言作成を扱う長女が、依頼者の秘められた過去を知る。
新人弁護士・迫まり子の家族は、母親・和美に加え、みな子とりえ子という2人の妹も全員弁護士という一家。長女であるまり子が〝新人〟なのは、離婚後、35歳で司法試験に合格して資格を取得したためだ。ある日、かねてから遺言状作成の広告を出していたまり子のもとに、広告を見たという会社社長・須藤新作がやってきた。報酬1千万円で遺言状の作成を依頼してきた須藤。だが、高額の報酬を支払う代償として完成した遺言状を妻と3人の子供に見せて、納得させて欲しいという。話を聞いたみな子とりえ子は反対するが、和美は良い勉強になると依頼を引き受けるように勧める。さっそく遺言状の作成に取り掛かったまり子に思わぬ問題が降りかかる。須藤の希望する遺言状の内容とは、〝自分の思いを引き継ぐ人間に全財産を譲る〟という、遺産相続の常識を越えたものだったのだ。