税務調査官・窓際太郎の事件簿11
東京国税局のエリートから一税務署員へ、不正を追求するため半ば望んで左遷された硬骨漢・窓辺太郎が、大規模開発に絡む汚職事件を暴く。
東京国税局のエリートから一税務署員へ、不正を追求するため半ば望んで左遷された硬骨漢・窓辺太郎が、大規模開発に絡む汚職事件を暴く。
税務署員・窓辺太郎(小林稔侍)は「窓際」と呼ばれている。もともとは国税局の査察課長と言う要職にあったにもかかわらず、ある事件の捜査中に部下を死なせ、一介の税務署員に大左遷されたというのがその所以である。しかし、太郎にはもう一つの顔があった。難事件があれば、査察部長・森村(北村総一朗)の命を受けて悪を懲らす陰の税務捜査官なのだ。新聞記者の田沢の死体が発見された。田沢は環境整備公団とつながりの深い代議士・河内を追いかけていた。河内は前日、中村(小野寺昭)という県会議員と赤坂の料亭で会っていた。環境整備公団が中村の地元に産業廃棄物施設を作るという噂もあり、何かをつかんだ田沢が消された可能性もある。森村の指令を受け、太郎は現地へ飛んだ。研修という名目で地元の税務署に潜り込んだ太郎はそこで、笈田(大浦龍宇一)という税務官と知りあう。折しも街は県会議員選挙のまっただ中。太郎は旧知の花恵(高橋かおり)が中村の娘であることを知った。