税務調査官・窓際太郎の事件簿7
東京国税局のエリートから市井の一税務署員へ、不正を追求するため半ば望んで左遷された硬骨漢・窓辺太郎が、親孝行旅行中に巻き込まれた殺人事件を暴く。
東京国税局のエリートから市井の一税務署員へ、不正を追求するため半ば望んで左遷された硬骨漢・窓辺太郎が、親孝行旅行中に巻き込まれた殺人事件を暴く。
元エリート国税局調査官・窓辺太郎は、ある事件が原因で現在の世田谷南税務署に左遷となり、“窓際くん”と呼ばれている。しかし、それは表向きで実は有能な税務署員。ある日、窓辺は母・トメと鳴門へ旅行へ出掛ける。が、元同僚の佐和子が女将を務める老舗旅館「はし田」では、数日前に事故死した主人・恒夫から睡眠薬が検出され、殺人疑惑が浮上していた。恒夫の娘で佐和子の継子・琉美とも顔見知りだった窓辺は、母子の行く末を心配する。そんな中、琉美との結婚を反対されていた恋人・武史が容疑者として連行、証拠不十分で釈放されるものの、その後首吊り死体で発見される。死の直前、琉美に真犯人を突き止めると話していた事から、窓辺は殺人事件と推測する。一方、橋田家では遺産相続手続きが始まり、佐和子が相続権を放棄し女将を辞めると言い出す。しかし琉美1人が相続すれば莫大な税金がかかり、琉美に大きな負担となる。それを知りながら相続権放棄を決めた佐和子の行動に、窓辺は不可解なものを感じる。さらに橋田家の事情を知った不動産屋・黒川が、旅館を買取りたいと言い出す。黒川は、鳴門に計画されているレジャー施設建設に絡み土地を買い叩き、恒夫を中心に地元の旅館やホテル組合と激しく対立していた。