西村京太郎サスペンス「冤罪Ⅱ」
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突然襲った冤罪という理不尽に立ち向かう大学教授の姿を軸に、痴呆老人に罪を着せた殺人事件の真相を解き明かす
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若杉徹は民族学を研究する大学教授。亡妻の母親・妙子と恩師・三条との間に再婚話が持ち上がり、徹は久しぶりに三条と再会する。結婚の喜びと同時に三条はある大きな問題を抱えていた。妙子と三条が暮らす有料老人ホームの経営陣による悪質な不正行為について調査している三条は、そのために嫌がらせや脅迫を受けているという。その夜、浴室で三条が溺死、検死の結果、体内から睡眠薬が検出される。さらに第一発見者の看護婦・洋子の証言から、一緒に入浴していた痴呆症の清吉に容疑がかかり警察へと連行されてしまう。多くの疑問を感じた徹は、清吉の無実を信じ独自に調査を始める。その結果、ホームを運営する社会福祉法人“麗樹会”と厚生省の役人との癒着が浮き彫りとなる。