浅見光彦シリーズ23「藍色回廊殺人事件」
同じ男を愛した姉妹の悲劇…吉野川に情念の炎が燃え上がり惨劇の幕が切って落とされる!
同じ男を愛した姉妹の悲劇…吉野川に情念の炎が燃え上がり惨劇の幕が切って落とされる!
ルポライターの浅見光彦(沢村)は、四国八十八ヶ寺の取材のために徳島へ旅立とうとしていた。偶然、光彦の母・雪江(加藤)も藍染の着物を新調するのと大谷焼きの壷を見るために徳島へ行くという。光彦にとっては仕事のみならず雪江のお供というもうひとつの仕事も加わってしまったかたちだ。五番札所の「地蔵寺」で五百羅を取材していると、光彦は今尾賀絵と名乗る不思議な女性と出会う。大谷焼きの職人をしていると話す賀絵に、光彦が翌日訪ねる旨を話すと、どこか慌てた様子をみせた。その帰り道にすれ違った険しい顔をした男が、颯爽と賀絵に近寄っていったのを光彦は目撃する。翌日、約束どおりに光彦が訪ねると見知らぬ女性がいた。彼女は今尾賀絵(今村)だと名乗り、驚いて地蔵寺撮った女性の写真を見せた。「妹の芙美(遠野)です」と賀絵は答え「バカな子」…と加えた。芙美は脇町で藍染めをしているという。賀絵に連れられて脇町へ行くと、街並みにそぐわない喪服の女・市来さゆり(魏涼子)とすれ違う。