警察庁特別広域捜査官 宮之原警部シリーズ2「菜の花幻想殺人事件」
旧華族令嬢がインターネットで売りに出された!! 相次ぐ関係者の不穏の死…菜の花に隠された秘密とは?
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宮之原昌幸(村上弘明)は警察庁特別広域捜査官。これは続発する広域凶悪犯罪を憂慮した警察庁と国家公安委員会が試験的に導入した制度である。警察庁長官直属という立場で、管轄区域や警察組織の壁を越えて捜査にあたるのだ。 ある日警視庁の祭陸五郎(小野武彦)が宮之原の自宅を訪ねてきた。娘の先輩の鳥飼春菜(小田あかね)という女性がインターネットのオークションに自分自身をかけられてしまい、困っているという話だった。 写真やスリーサイズなどのプロフィールが公開され、婚約者で、春菜の勤める会社の専務である平館圭太(前田耕陽)は「婚約破棄だ」と騒いでるのだという。宮之原は春菜を訪ね、話を聞くが、見えない悪意におびえる春菜をいたましい思いで見つめることしかできなかった。 その翌日、銀座のビルの屋上で圭太が何者かに殺されているのが発見された。祭が上司の三枝警部(萩原流行)と共に現場を調べていると、宮之原が現れ、まもなく春菜とその父・公嗣(浜畑賢吉)も案内されてやってきた。啓太の死体の顔に菜の花の束がかけられていたことを耳にした春菜は、自分を恨むものの仕業と考え、ショックを受けた。春菜という自分の名前が菜の花から命名されたものだった為、直感的にそう思ったのだ。公嗣もうろたえ、表情をゆがめていたが、宮之原は公嗣の反応に引っかかるものを感じた。