ベビーシッターの危険な好奇心
ベビーシッターの多岐川花が、総合病院院長宅で起きた遺産争い巡る殺人を追う!
ベビーシッターの多岐川花が、総合病院院長宅で起きた遺産争い巡る殺人を追う!
雑誌の連載を持つエッセイストでもあるスーパーベビーシッター・多岐川花(伊藤)へ、指名の依頼が入った。会社の代表・香坂良江(中尾)から総合病院の院長宅で14歳になる次男と3歳の孫のシッティングで特別手当も出ると言われ、何か込み入った事情があると察した花の好奇心がくすぐられた。早速、依頼人の南条久雄(浜田)に会うため南条メディカルセンターに行った花。病院は想像以上にスケールが大きかったが、医療トラブルを連発して市民団体などから集中砲火を浴びていた。久雄は3番目の妻と出戻りの長女に育児の手本を見せてやって欲しいと言う。丁度、久雄の還暦パーティーがあるのでそこで皆に引き合わせたいということで南条家に向かった。そこには、久雄を祝うために一家が集まっていたが、久雄の財産を当てにしてのうのうと暮らしている者ばかり。苛立ちを隠せず久雄は「怠け者にはビタ一文遺産は残さない」と怒鳴りつけた。家事も育児もせず遊び惚ける妻・理恵(原)、手術ミスが続き何度も自宅謹慎になっている長男・正雄(四方)、出戻りで劇団の仕事にかまけて子供をほったらかしの長女・真弓(井上)、病院の理事長でもある久雄の妹・律子(鹿沼)と事務長で律子の夫・武彦(田原)。この他、南条家の家事すべてを引き受けている住み込みの家政婦・白石加代(宮崎)、シッティングする14歳の次男・保男(松永)は部屋にこもりがちで、3歳の孫・要はしつけがされていない野生児のような子供でさすがの花も手に負えないような気持ちになっていた。