森村誠一サスペンス2「窓」
会社社長殺害の裏に隠された娘を想う父親の愛を、同じく娘を持つ刑事・川合祐介が解明すべく捜査に挑む!
会社社長殺害の裏に隠された娘を想う父親の愛を、同じく娘を持つ刑事・川合祐介が解明すべく捜査に挑む!
急成長のゲームソフト会社社長がエンジンオイルを細工され事故に遭い亡くなった。捜査を担当する刑事・川合祐介は運良く軽症で済んだ運転手・八坂や社長の息子などから、その日の午後も何者かが社長に向け猟銃を発砲したと聞かされる。そこで、会社相手に裁判を起こした元社員や社長の愛人とその男を捜査線に浮上させたが、いずれもアリバイがあった。捜査が難航する中、祐介は犯人が狙っていたのは八坂ではないかと発想の転換を計る。しかし、真面目で人当たりの良い八坂はどこでも評判がよかった。また、八坂の娘・規子は画廊を経営する富豪・大曽根の息子・一彦との結婚を数日後に控えていた。だが、二人の父娘の関係は閉ざされていた。以前、酒を飲むと人が変った八坂は、よく規子や妻に暴力を振っており、妻はそれを苦に自殺。規子はそんな父・八坂をどこかで恨んでいたのだ。それを知った祐介は別れた妻・美恵との間にもうけた一人娘・美希の存在を重ねた。