横山秀夫サスペンス「沈黙のアリバイ」
“決して笑わない捜査主任”の朽木が、冤罪を主張する凶悪犯の巧妙なアリバイ崩しに奔走する!
“決して笑わない捜査主任”の朽木が、冤罪を主張する凶悪犯の巧妙なアリバイ崩しに奔走する!
山梨県警捜査一課の警部・朽木は9年前に人身事故を起こした。死亡した少女の母親から「二度と笑わないで下さい。この子は笑いたくても、もう笑えない」と言われた朽木は、それ以来、笑いを忘れた。妻子にも去られ、朽木はその母親の言葉を振り払うような気持ちで仕事に打ち込んできた。朽木が担当する現金強奪殺人事件が初公判の日を迎えていた。事件は2人組の男が現金輸送車を襲い、警備員2人と近くにいた幼女を射殺したというもの。主犯の大熊は逃亡中だが、別件で逮捕した共犯の湯本が、朽木の部下・島津の取り調べにより犯行を自供していた。ところが、湯本は公判で起訴事実を全面否認、犯行時には大熊の愛人・ジョナリンとベッドにいたとアリバイを主張した。思いもよらぬ展開に捜査当局は追いつめられる。しかし、朽木は湯本がクロだと確信し真実を追う。