横山秀夫サスペンス「真相」
10年前に最愛の息子の命を奪った犯人は一体誰なのか…殺害の裏に隠された息子の真実とは!!あの日何が起こっていたのか…。
10年前に最愛の息子の命を奪った犯人は一体誰なのか…殺害の裏に隠された息子の真実とは!!あの日何が起こっていたのか…。
篠田佳男(小林稔侍)はとある地方都市で父の代からの会計事務所を営んでいる。家族は妻の美津子(中田喜子)、娘の美香(酒井彩名)、そして母の淑子(岩崎加根子)である。しかし、10年前にはもう一人家族がいた。長男の佳彦である。当時15歳の佳彦は何者かによって殺された。残された家族はどこの誰ともわからぬ犯人を恨みながら、10年間を生き抜いてきた。その間に淑子は脳梗塞で倒れ、美香は佳彦の友人・勇太(井澤健)と結婚して東京で暮らしていた。美香と勇太との仲は佳彦の死を境に接近したもので、佳男は佳彦の犠牲の上に幸せを築いたように思える二人の結婚を心底からは認めていなかった。そんな折、警察から佳男に電話が入った。佳彦殺しの犯人が捕まったというのである。佳男はサークル活動中の美津子のもとに駆けつけ朗報を伝える。2人で警察署を訪ねると署長の稲森(高橋長英)と担当刑事の藤原(矢島健一)が対応した。別件で逮捕された鈴木という男を取り調べるなかで佳彦の事件が浮上したのだという。鈴木は佳彦殺しを否認しているが佳彦の爪に残っていた血痕と皮膚のかけらがDNA鑑定で鈴木のものと一致したのだという。