横山秀夫サスペンス「囚人のジレンマ」
立て続けに3件の殺人事件が発生、同時に起きた殺人事件と人間関係との間で苦悩するベテラン刑事が、事件の解明に挑む。
立て続けに3件の殺人事件が発生、同時に起きた殺人事件と人間関係との間で苦悩するベテラン刑事が、事件の解明に挑む。
山梨県警捜査一課強行犯係には3つの班がありその全てがここ5年間の検挙率はほぼ百パーセント、全国の警察から「最強軍団」と呼ばれていた。3つの班にはそれぞれ特徴のある班長がいる。一班班長の朽木、二班班長の楠見(段田安則)、そして三班班長の村瀬(伊武雅刀)。それぞれがお互いに強烈なライバル意識をもち、鎬を削っていた。そんな捜査一課強行犯係の3つの班をまとめるのが捜査一課課長の田畑(橋爪功)だ。最強軍団をまとめる彼は、他の警察からは羨望の眼差しで見られていた。最近、そんな田畑の悩みが尽きない。立て続けに3件の殺人事件が起こり、捜査一課の全ての刑事が捜査に駆り出されているのだ。最初に起こった主婦絞殺事件には一班を、次いで起こった証券マン焼殺事件には三班を当てた。しかし一班班長の朽木は現在強盗殺人犯を追ってアメリカへ飛んでいるため、以前に三班班長代理として事件を解決した東出(石橋凌)が異例の一班班長代理についていた。一班が担当する主婦絞殺事件と三班の証券マン焼殺事件とも容疑者は絞れているが、決め手となる証拠がなく捜査は難航していた。そこに、さらに調理師殺人事件が起こった…。