外科医零子2「ハートの疑惑」
女性外科医・水色零子が父・重吉にかけられた殺人未遂容疑をはらすため、事件の真相に迫る。
女性外科医・水色零子が父・重吉にかけられた殺人未遂容疑をはらすため、事件の真相に迫る。
聖南医科大学付属病院救命センターに移った水色零子は、多忙ながらも医師として充実した日々を送っていた。ある日、零子が実家に帰ると、水色医院を営む父・重吉が丸山美也子という女性とその息子・浩一郎を家に上げていた。驚いた零子が重吉に関係を問いただすも患者というだけで多くを語ろうとしない。その翌日、腹部をハサミで刺された美也子の夫・信人が救命センターに運ばれてきた。処置にあたった零子は救命士から事件現場が水色医院であることと、信人が重吉に刺されたと告げていたことを聞かされ耳を疑う。しかも、警察で取り調べを受けた重吉も「嫉妬心から刺した」と犯行を認めており、零子の幼馴染の刑事・有光千太郎や零子が食い下がっても本意を明かそうとしない。そこで、零子は美也子に真相を迫るが重吉と愛人関係にあったと繰り返すだけであった。また、真相を握る信人は何者かに人工呼吸器をはずされ、零子の必死の蘇生術も虚しく帰らぬ人となってしまう。零子は全て美也子の犯行であると考える。が、患者・田辺はしばらくして重い口を開き救急救命医・有沢が信人の人工呼吸器を外していたと告白。零子は有沢に真相を迫るも彼は答えようとせず、翌日全て自分がやったと遺書を残し自殺してしまう。それにより重吉は釈放された。が、零子は深い疑問を感じていた。そして、拡張型心筋症を患い余命が1年である浩一郎と美也子が離ればなれにならないようにと重吉が罪をかぶったのではと考え、零子は重吉に強く問うが彼はもう少し待ってくれというだけであった。