突然襲いかかる脳や心臓の病気。意識を失い、呼吸が出来なくなって、生命の危険が迫る！一刻も早く、患者さんの気管にチューブを差し込み、空気を送り込まなければならない緊急事態！そんな時に活躍するのが、この喉頭鏡！喉頭鏡とはチューブを、患者さんの口から気管へと差し込む際、使用する器具です。その喉頭鏡、今回ニュータイプが開発されました。その名もビデオ喉頭鏡！これが、先端にＣＣＤカメラを付けた最新のビデオ喉頭境！これまでの喉頭鏡には弱点がありました！口から気管の間は、曲がりくねって中の様子が分かりにくい。そのため、医師は経験やカンに頼って、喉頭鏡を操るしかなかったのです。しかし、先にＣＣＤカメラの付いたビデオ喉頭鏡なら、喉の様子を目で確認しながら扱えるのです！喉頭鏡が喉の奥まで入ってゆく様子が、ＣＣＤカメラで鮮明に映し出されて行きます。これが、気道の入り口、声帯です。ここにチューブを差し込みます。これまでカンに頼って行われてきた作業も簡単に入ります。こちらは研修医の喉頭鏡の操作訓練です。指導する医師も、操作の様子がモニターで確認でき、的確なアドバイスが可能となったのです。今後は更に開発を進め、小型化を目指します。
ある飲み物を飲むと、女性の胃ガンが予防出来る！そんな調査結果が発表されました！しかもそれは、私たち日本人には身近な飲み物！この調査は、国立がんセンター予防研究部の、津金部長率いる、厚生労働省研究班が行ったもの。全国７つの地域で、４０代〜６０代の男女、約７万３０００人を対称に、７〜１２年に渡って追跡したという、過去最大規模の調査です。その結果、ある飲み物を１日５杯以上飲む女性は、１杯未満の女性に比べて、胃癌の発生率が、３３％も低い事が分かりました。この驚くべきデータを生んだ飲み物とは…何と、緑茶だったのです！そう、今回の調査では、緑茶をよく飲む女性ほど、胃癌になる危険性の低い事が証明されたのです！また同時に、１日５杯以上 緑茶を飲む女性は、胃の下部に出来る癌の発生率が、激減する事も分かりました。この結果は、実は緑茶の温度と関係があります！緑茶も熱いと胃に炎症を起こす場合があり、そのため、胃の上部では、胃癌抑制の効果があまり発揮されません。一方、胃の下まで来れば熱い緑茶も冷めて、効果が顕著に現れたのです。緑茶は熱めがお好きという方も、これからは胃癌予防のため、ぬるめで飲まれてみては如何でしょうか。

あれ、風邪でもひいたかな！？確かに風邪をひいた時は、咳がよく出ます。でもどうして咳は出るんでしょうか？風邪は、ライノウイルスなどのウィルスに感染して起こります。その際、ウイルスは、まず鼻や喉の粘膜に付着して感染を起こします！すると最初に、喉の痛みや鼻水、発熱といった症状が出ます。但し、この時点ではまだ咳の症状は現れません。では咳の起きる原因とは、一体何なのでしょう？それは、ウィルスが感染する場所に関係があります！ウイルスが気管を経て、その先にある気管支に炎症を起こすと咳がでるのです。気管支の内側には、塵や埃が肺に入るのを防ぐため、繊毛と呼ばれる、粘膜の突起が、突き出しています。気管支に異物、つまり塵や埃が入ってくると、この繊毛がキャッチします。この事が脳に伝わると、繊毛がキャッチした異物を取り除くように信号が送られて、横隔膜や肋間筋で急激な収縮が起こります。この収縮こそ、咳の正体！つまり、ウイルスが気管支に感染して炎症を起こすと、塵や埃を吸い込んだ時と同じように、繊毛が刺激され、咳が出る、という仕組みになっているのです。風邪をひいて、気管支に炎症が起きる。これは、正確には気管支炎と呼ばれる病気です。その主な症状は咳や鼻水、そして発熱。熱が出て体全体がだるい。こんな皆さんおなじみの風邪の症状に加えて痰が出る。これが気管支炎の特徴です。しかし、普通は、一週間もすると、体内にウイルスの抗体が出来て、気管支炎の症状は治まります。しかし、激しい咳が一日中続くという病気もあります。この病気の特徴は、特に夜、咳が酷くなるという事。更にその際、発熱も伴う。こうした症状が現れると、マイコプラズマ感染症の可能性があります。これがその犯人マイコプラズマ菌。このマイコプラズマ菌、実は、細菌とウイルスの中間の菌と考えられています。細菌とウィルスは大きさも違いますが、細菌が自力で増殖出来るのに対して、ウィルスは、感染した相手の細胞から栄養を貰わないと増殖出来ません。そこに最大の違いがあります。ところがマイコプラズマ菌は、ウイルス程度の大きさながら、自力で増殖も出来ます。そのため、ウイルスと細菌の中間の存在と考えられているのです。このマイコプラズマ菌は、気管支とその先にある肺胞に感染、増殖して、炎症を引き起こします。こちらがマイコプラズマ肺炎のＸ線画像。白く影になっている所が、肺胞に炎症の起きているところです。マイコプラズマ感染症、小さな子供から中年まで広く発症しますが６０歳以上の人はあまり発症しないという病気です。もし１０歳以下の子供が感染すると重症化しやすく・・・下痢や嘔吐などの消化器疾患、時には、髄膜炎や脳炎までも併発する、といった危険性を秘めています。熱もないのに、咳が出るというあなた！もしかして、近くに犬や猫がいたり・・・部屋に埃りがたまっていませんか？ダニは？あるいは花粉症ではありませんか？そう、実はアレルギーが引き起こす気管支炎があるのです。症状は咳に加えて、くしゃみ、鼻水、目も充血、さらに痒さも伴います。アレルゲンつまりダニや花粉などが、体内に入り気管支の粘膜に付着すると免疫反応が起きて、体が過剰な反応を示します。すると気管支の粘膜細胞に、白血球の一種、好酸球が増え炎症を引き起こします。この咳喘息は、アレルギーを起こす物質を特定する事が困難で、そのため、治療も難しい病気とされています。時には幼い命にも関わるマイコプラズマ感染症、また一方で、治りにくい咳喘息と、咳一つにも注意が必要なのです。