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2004年10月31日(日)テーマは『頻尿』

今週のドクター今週のドクターは、
三井記念病院 泌尿器科

富永 登志先生



【略歴】

’74年   福島県立医科大学卒
’74年7月  

東京大学医学部泌尿器科教室入局

’87年7月〜   三井記念病院泌尿器科科長
’98年1月〜   同部長。東京大学医学部非常勤講師

【ドクターの一言】
診察を受ける場合は質問事項をメモしてもらえるとあり難いです。頻尿になったら水分制限をするとかえって症状を悪化させる場合が多いのでできるだけ水分を多くとりましょう。


【著書】
特集 前立腺肥大症の手術
「TUR-Pのコツ」
泌尿器外科2004年10月号
医学図書出版
目で見る症例 腎細胞癌 内科
2004年11月号
南江堂
ホームメディカル 家庭医学大百科
「性病」
永岡書店

 

CONDITION OF ILLNESS 病気と症状のメカニズム

Medical Topics現在、毎年2万人以上の人が、角膜の病気やケガにより視力を失っています。角膜は、外から入ってきた光を屈折させて画像を鮮明に映すレンズのような役割を果たす重要な場所。角膜の治療のためには、誰かの角膜を移植するしかありません。角膜移植をすれば視を回復できると考えられる人の数は、現在4万8千人。しかし、提供者が少なく、角膜移植を受けられるのは、毎年1500人程度です。そのため、Medical Topics新しい角膜を作る、角膜再生の様々な方法が研究されています。大阪大学医学部付属病院の西田幸二先生らのグループはこのほど、患者本人の身体のある部分の粘膜を使って、角膜を再生させることに成功しました。ある部分とは、口の粘膜。西田先生らのグループは、角膜の細胞と口の粘膜の細胞が、同じタンパク質を持っている事に注目したのです。その方法とは・・・Medical Topics患者本人の口の粘膜を3mm四方の大きさで切り取り、特殊な培養液を使って直径25mmの薄いシート状に育てます。これを目に移植すると・・・角膜になるのです。現在までに、視力0.01以下の患者が4人手術を受けました。なんと、15ヶ月後、4人とも視力0.6〜0.8まで回復しています。この研究成果は、アメリカの医学雑誌、ニュー・イングランド・ジャーナル・オブ・メディシンにも掲載され、世界的に注目を集めています。
ちょっと肥満気味、というあなた、ご自分の健康に不安を抱いていませんか?やせているあなたはつい、健康を過信してはいないでしょうか?Medical Topics実は、この体格とある病気に、密接な関わりがあることが明らかになりました。その病気とは、がん。さまざまな研究がなされながらもまだまだ治療の難しい、恐い病気です。実は、そのがんに、ある体格の日本人男性が特にかかりやすい、という事が・・・厚生労働省研究班の津金先生らが行った大規模疫学調査で明らかになったのです。津金先生らは、40代〜60代の男女およそ9万人を10年間に渡って追跡調査し、がんの発生率や死亡率と、肥満の基準値であるBMIとの関係を調べました。Medical TopicsBMIとは、体重を身長の2乗で割った値。日本人男性の標準は22で、25以上が肥満とされています。BMIが23〜24.9と、やや太めの男性のがんの発生率を1として比較すると…?つまり、標準体型から肥満傾向にある人の発生率はほとんど変わりありません。ところが、やや痩せ型男性は14%、Medical Topicsさらに、やせっぽち男性はなんと29%も、がんの発生率が高かったのです。身長170pであれば、体重60s以下の男性があてはまります。日本人男性は、やせているほど、がんにかかりやすいということが証明されました。太りすぎには、生活習慣病がつきものですが、やせすぎても、がんの発生率が高くなる、という危険が伴います。特に男性は、標準体重に近づくよう意識する必要があるのかも知れません。

EXAMINATION 検査

Self Medication

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FRONTIER 最先端技術
The serious男性なら誰でも起こる前立腺肥大症で最も怖いのが、尿閉。前立腺肥大症が悪化すると、尿道が完全に塞がれる事があるのです。尿道が詰まると、尿は膀胱に溜まり続け・・・腎臓へ逆流したり、ちょっとしたはずみで、膀胱が破裂することもあり、場合によっては命の危険に陥ることがあります。The serious尿閉を繰り返し起こさないようにするためには、閉じてしまった尿道を手術で拡げるしかありません。現在、最も多く行われているのが、経尿道的前立腺切除術です。これは、高周波の電気メスを尿道から挿れ、内視鏡によって中を見ながら、肥大した部分を少しずつ削り取るといThe seriousう手術法です。こちらは、内視鏡でモニターされた、肥大した前立腺です。肥大した部分を削り取ると、狭くなっていた尿道が拡がります。ところで皆さん、前立腺肥大症から前立腺がんになる、と思っていませんか?実は、前立腺肥大症が起こるのは、前立腺の内側。The serious前立腺がんは外側に起こるという特徴があります。この事からも、現在、2つの病気には因果関係はないと考えられています。前立腺がんで、最も怖いのは、骨盤など、まわりの骨にがんが転移しやすい事。骨に転移したがんの治療は、とても難しいのです。では、前立腺がんを早期発見するにはどうしたらよいのでしょうか?最も有効なのは、血液検査です。調べるのは、血液中のPSAという物質。これは、前立腺にがんができると増えるので、この値が、前立腺がん発見の目安となります。通常の健康診断などでは、ここまで調べることはありません。50歳を過ぎたら、前立腺がんの早期発見のためにも、毎年血液検査を受けるようにしてください

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