Self Docter Net
BS-i TOP

健康DNA ロゴ
ONAIR
CONTENTS TOP番組紹介今週のDNA!!
今週のドクター
ドクターQ&A
ご意見募集
バックナンバー
著書紹介


バックナンバー
2004年5月16日(日) テーマは『頭痛』

今週のドクター

今週のドクターは、
医療法人社団 山本・前田記念会
前田病院 脳神経外科
前田 達浩先生



【略歴】

'81年 杏林大学医学部卒 杏林大学脳神経外科及び高度救命救急センターにて脳腫瘍、脳卒中の外科治療に従事。カリフォルニア大学留学 杏林大学脳神経外科講師等を経て
現在

医療法人社団 山本・前田記念会 前田病院副院長

【ドクターの一言】
頭痛をしっかりと理解することは極めて重要なことです。「頭痛くらいで」と思わずに、自分の頭痛はどんなものなのか見極めるためにも、ちゃんと病院へかかる事は大切です。


【著書】

「グリオーマの外科」

メディカ出版


CONDITION OF ILLNESS 病気と症状のメカニズム
Medical Topics新ガイドライン』現在我が国で、毎年10万人が発病、そのうち5万人が死に至るという恐ろしい病。胃癌!胃癌と正面から戦うためには医師・患者共に、足並みを揃えなければなりません。そこで役立つのが 「胃癌治療ガイドライン」自分はどんな治療を受けていて、どんな病状なのか?患者さん側に疑問があっても医療用語を理解するのは難しい!そのため、Medical Topics医師と患者の意識を一体化するのは困難でした。それを解消するために作られたのがこのガイドラインです!胃癌が進行する具体的な状況や進行度による治療の違い、手術後の体調管理まで、イラストを多用。分かり易く解説しています。癌研究会附属病院 消化器外科部長 Medical Topics山口俊晴先生インタビュー『患者さんと医師とが一緒にこれを読んで、自分の病気のことについて説明してもらって、その上で自分に最適な治療を選んで貰うというそういうスタイルの本なんです。ですから、これだけを読んでも必ずしも理解は出来ないかもしれません。一緒に読んでお話して、説明を受けた時に非常に役に立つ本だと思います。』このガイドラインが、実は今年大きく改訂される事になりましたMedical Topicsその改訂内容とは・・・山口先生『この本を作った時点では、化学療法はあまりはっきりした治療結果が出ていなかったんです。ところがこの数年のうちに大変いいお薬がたくさん出てきて、化学療法も随分進歩したんです。そこで化学療法についてはもっと詳しい記載が必要だということで、重点的に改訂しました。』これまで紹介の少なかった「抗がん剤」など、薬による化学治療法の解説を追加、より理解しやすい内容となっています。胃癌学会では、こうした内容の改訂を、2〜3年ごとに行い、医師と患者が一体となった治療体制を作りあげたいと考えています。
Medical Topics新機内食全日空では、今年1月から子供たちを対象とした、あたらしい機内食サービスを開始しました。アレルギーを持つ子供は年々増加の一途。アレルギーは、様々な病気に繋がります。アレルギーに苦しむ子供たちにも不安なく、Medical Topics快適な空の旅を楽しんでほしい!そこで今回、全日空が取り組んだのがアレルギー成分を取り除いた機内食。今回の対象となる食材はアレルギー症状を起こしやすい5品目。小麦、そば、乳製品、卵、落花生。全日空客室サービス部 Medical Topics土田裕子さんインタビュー『昨今は機内食のみならず、一般的にアレルギーの症状をお持ちのお子様が非常に増えていて、その方々が旅行をなさる時に、いろいろ旅先で召し上がるものに制約を受けると聞いておりまして、そういった制約を受けられている方にも何か全日空のほうで提供できないかと考えていました。また、アレルギーがあるために旅行ができない、と実際のお客様の声で若干あったもので、Medical Topicsこういったものを提供させて頂くようになりました。』前菜はサツマイモのリンゴ煮です。お子さんに人気のハンバーグも、通常つなぎに使われている卵は大きなアレルギー源であるためにカット。つなぎの食材として、代りに「サゴ椰子」から採れる澱粉を使用しています。そしてMedical Topicsデザートの「最中」にもアレルギー対策としてひと工夫あり!なんと、中の餡は小豆でなく、「ナツメヤシ」から作られています。また、食事のほか軽食としてサービスされるクッキーなどにも、アレルギー成分を取り除く配慮がされており、味もなかなかの評判ということです。より快適な旅を、乗客の皆さんに提供しようという試みから生まれた「アレルギー成分除去」の機内食。ご希望の方は、出発の4日前までに予約が必要です。
EXAMINATION 検査
Sign of Illness一口に頭痛といっても、色々な痛み方があります。痛み方は大きく分けて4つ。私たち日本人に一番多いのが、ギューッと頭が締め付けられるように痛む頭痛、「緊張型頭痛」です。この頭痛は、後頭部からはじまり、やがて頭を両側から締め付けられるような痛みになります。緊張型頭痛の最大の原因が肩こりなんです!Sign of Illness人間の頭はおよそ5キロ。実にスイカ1個分もの重さがあります。立って歩く人間は、その重い頭を細い首で支えているため、首や肩に大きな負担がかかります。そのため、首から肩の筋肉にこりが生じるのです。この時、Sign of Illness筋肉には疲労物質の「乳酸」が増加しています。この増加した乳酸は更に筋肉を収縮させます。すると筋肉のこりは、肩から首筋、そして後頭部へと広がっていきます。後頭部がこることで、その部分Sign of Illnessの神経や血管が締付けられ、頭痛の痛みが出るのです。さらにこりは頭全体へと広がっていきます。その結果、緊張型頭痛は、頭を鉢巻で締め付けられるような痛みが起こるのです。この緊張型頭痛には痛みの強弱や出方に波があります。強い痛みがでるのは、多くの人の場合、月の半分の15日程度。ひどい人の場合は、頭痛がすっきり軽快することはなく、何となく頭が重いといった症状がほぼ毎日続くこともありますSign of Illness緊張型頭痛を起こしやすいのは同じ姿勢で長時間座って、作業をしている人。たとえば事務職でパソコンを使っている人などです。「肩こり」は勿論のこと運動不足になりストレスもたまります。様々な要素が複雑に絡み合うことでその結果、緊張型頭痛を起こしやすくなるのです。緊張型頭痛に次いで多いのが、Sign of Illnessがズッキン ズッキンと痛む頭痛。「片頭痛」です!片頭痛を起こす多くの人は頭の片側だけに痛みが出ます。そのため片頭痛と名付けられました。片頭痛はこめかみや目の奥が心臓のドックン ドックンという鼓動に合わせて脈打つようにズッキン ズッキンと痛む頭痛です。この痛みの原因は頭の血管の拡張です。Sign of Illness血管が拡張し、流れる血液の量が多くなり、自律神経を刺激して、痛みがでるのです。では何故、血管が拡張してしまうのでしょう?その犯人は「セロトニン」!「セロトニン」は、血液の成分の一つ、血小板から分泌されます。この分泌量は、発汗、Sign of Illness消化不良、月経、ストレスなど様々な要因によって増加します。「セロトニン」は血管を収縮させる働きを持つ物質。多量に分泌されると、必要以上に収縮させます。しかしセロトニンが身体の外へ排出されると、収縮していた血管はその反動で拡張してしまうのですSign of Illness。この「片頭痛」、女性が多く訴える頭痛です。その原因が「女性ホルモン」。「エストロゲン」と「黄体ホルモン」のバランスが崩れると、「セロトニン」が大量に生み出されてしまうのです。また身体を動かすと血管の拡張を招き、痛みがひどくなってしまう。これも片頭痛の特徴的な症状です。そのため、入浴なども血管の拡張を招き、痛みの悪化につながるのです。「片頭痛」の痛みが起きるのは、月に1回程度から、Sign of Illness多いと週に2回程度と人によってまちまちです。その痛みの持続時間は、4時間程度から、長ければ3日程も続いてしまうといいます。この「片頭痛」には、前触れのでる場合があります。目の前に稲妻のようなギザギザした光が見えたり、視野が半分、見えにくくなる。このような前兆がでるのが特徴なのです。Sign of Illness頭痛の大半は「緊張型頭痛」と「片頭痛」です。この「緊張型頭痛」と「片頭痛」の2つの特徴をあわせもつ「混合型頭痛」があります。例えば、頭を締め付けられる痛みと目の奥がズッキン ズッキンする痛みが同時に起きます。また日によって、一方の症状だけが現れる場合もあるのです。目の奥をえぐられるようなひどい痛みが出る頭痛があります!Sign of Illness痛くてジッとしていられない程の耐え難い痛み。頭痛の中で、最も痛いのがこの「群発頭痛」です。この群発頭痛は年に2,3回、毎年決まった時期の1,2ヶ月の間に集中して起こります。その間、ほぼ毎日、15分〜3時間程も痛みが続くのが特徴です。群発地震のように、Sign of Illness痛みの起きる時期が集中するため、「群発頭痛」と名付けられています。しかも、原因は未だに不明。ただし、40〜50代、働き盛りの男性に多いことからストレスが大きく関与しているのでは?と考えられています。このように、頭痛は、痛みの出方やその原因もそれぞれ違います。
Sign of Illness
EXAMINATION 検査

Self Medication
日頃から頭痛が起きたときの様子を観察しておき、医師に的確に伝えることが大切なのです。

FRONTIER 最先端技術
The serious 命に関わるような恐ろしい頭痛があります。それは普段と変わらないある日。突然あなたを襲います!後頭部を急にバットで殴られたような激しい痛みが! これが「くも膜下出血」です!あまりの痛さにうずくまり、The serious顔面蒼白、血圧も急上昇。嘔吐をすることもあります。近くにいた人の連絡で救急車で病院に運ばれます。病院に着いて、医師が話しかけてきますが、ただ頭が痛いということで精一杯です。患者さんの半分は意識を失い、血圧は180以上、The serious痙攣や眼底出血といった症状も起こして、非常に危険な状態に陥ります。大至急CTスキャンによる検査を行い、出血部分の特定を急ぎます。出血した血液は、脳の周りにひろがります。The serious「くも膜下出血」は、元々脳の動脈の分かれ目に出来た瘤、「脳動脈瘤」が原因です。その動脈瘤が、何らかの原因で破裂。出血が脳内に溜まるのが「くも膜下出血」です。血が溜まるのは脳とくも膜の間。出血すると、患者さんは死の危険に晒されます。The serious「くも膜下出血」だと判明したら、すぐさま「脳動脈瘤クリッピング術」と呼ばれる、緊急手術が行われます。動脈瘤の根元を、ステンレス製のクリップで挟み、出血を食い止めます。このクリップはそのまま、出血管部分に留めておきます。「くも膜下出血」と並んで、命に関わる危険な頭痛を引き起こす病。それが「小脳出血」!頭が痛い。その痛みは徐々に激しさを増していきます。The serious「この痛みは一体どうしたんだろう」助けを呼ぼうと立ち上がるが、足下がふらふらしてまともに歩くことができない!そして嘔吐する…。これが小脳出血の症状です!「小脳出血」を起こすと、小脳のすぐ横にある脳幹を圧迫する可能性があります。脳幹は呼吸など生命の基本的な働きを司さどっているため、小脳出血は死に直結するという恐ろしい出血なのです。激しい頭痛や感覚の異常を感じたら、病院に急行して下さい。

copyright(C)