今週のドクターは、 桑原皮フ科クリニック 桑原 京介先生
【略歴】 日本大学医学部大学院卒。 横浜社会保険病院勤務を経て、 '80年西東京市に皮膚科を開業。 本年より白斑、乾癬に有効と思われるエキシマレーザーを本邦で初めて導入しエキシマ白斑センターを設立
【ドクターの一言】 引き出しの沢山有る医療機関を目指しています。言い換えるならば患者さんの希望に沿うのはもちろんのこと病気に対して多角的にアプローチ出来る体制、構築出来る可能性を持ち続けたいと思います。
いよいよ冬本番。寒さが激しくなると肌に起こるもの。たとえば、正体不明の痒み。不快なカサカサ肌やザラザラ肌。皆さん、経験はありませんか?乾燥してしまうと...。肌のきめが失われたり、白く粉を吹いたようになったり・・・。あなたの肌は荒れ果ててしまいます!仕方がない、年のせいだわと諦めていらっしゃる方、多いんじゃありませんか?乾燥してしまった冬の肌には、一体どんな事が起きているのか、皆さんはご存知でしょうか?すね全体に刻み込まれた無数のひび割れ!これも乾燥の仕業!!果たして、冬でも健康で瑞々しい肌を保つ方法はあるのか?カサカサ肌には、どんな治療法があるのか?冬の皮膚に起こる様々なトラブル。そのメカニズムから最新の治療法まで徹底解明!本日の健康DNAはあなたのお肌に忍び寄る恐怖、冬の皮膚のトラブルです! 冬場に下がるのは気温ばかりとは限りません、夏に比べて、湿度もはるかに低くなっているのです。でも実際に、冬の湿度はどのくらい低くなってしまうのでしょうか?冬場の平均湿度は40から60%。夏場の60から80%と比べると、かなり乾燥している事が分かります。 更に、暖房が効いた部屋では、湿度は20%以下!!この乾燥こそ、皮膚のトラブル最大の原因!乾燥が始まるとカサカサになり、肌のきめも失われます。この状態を放っておくと...やがて、ひどいかゆみを引き起こす、 「皮脂欠乏性湿疹」という病気を発症します。更に悪化すると、かゆみの上に痛みを伴う、「貨幣状湿疹」に至り、場合によっては手の平全体が乾燥する、「進行性指掌角皮症」という病気まで招くのです。でも何故、乾燥は皮膚のトラブルにつながるのでしょう? 私たち人間の体は70%が水分。その大切な水分が身体から失われないように、保護してくれているものが何か、皆さんはご存知ですか?
皆さんはある日突然、皮膚が白く変化する「尋常性白斑」という病気かあるのをご存知でしょうか?体のあちこちで、皮膚の色が白く抜けてしまうため、心理的な重荷となることも少なくありません。 本来、皮膚の肌色を作り出す成分、メラニン色素は、「メラノサイト」という細胞によって作られています。「尋常性白斑」は、何らかの理由で「メラノサイト」がメラニン色素を作らなくなってしまうために起こると考えられています。 これまで、白斑に対する治療としては、ビタミンDやステロイドの軟膏を塗る方法、紫外線を患部に照射して、メラノサイトの活動を活発にして皮膚の色素を再生させる、といった方法が採られてきました。とはいえ、どちらも、白斑の確実な治療法とはいえませんでした。 現在、新しい白斑の治療法がドイツを中心に、世界で注目を集めています。それが「エキシマレーザー療法」。この治療では、様々なガスを圧縮して作られる特殊な「エキシマレーザー」を患部に照射します。早速、実際の治療の様子をご覧にいれましょう。治療の目安は週三回です。白斑にレーザーを軽く照射します。治療回数は紫外線と比べると1/10.1回およそ1秒〜3秒と、照射時間が短いのも特徴です。欧米のデータでは、70%から80%の患者さんに関して、色素の再生が確認されています。 昨年、2003年10月からは日本にも導入されており、現在、白斑の最新治療として「エキシマレーザー」は大きな注目を集めているのです。