毎週火曜22時オンエア
人間の鼓動に出会う旅、一篇の旅物語
旅の案内役は「バス」です。大陸を横断する長距離バスから都市部を毛細血管のほうに走り回る生活導線バス。早足の旅ではけっして見えて来ない車窓の風景が、乗り合わせた人との出会いが、いろいろな物語を紡ぎだしていきます。
今回は、コスタリカの首都・サン・ホセを出発し、南へ。 色鮮やかに輝く南国の生き物たち、陽気で優しい人々の笑顔、そして古代文明の新たな発見に出会います。
首都 サン・ホセ
旅の始まりは首都サン・ホセから。標高1150メートルの高原にあるコスタリカの首都は、中米とはいえ空気が意外とさわやか。
早速、市内バスに乗ってダウンタウンへ。そこで立ち寄った公園で、広場の真ん中に鎮座する大きな石の球体を発見。
街の人々にあれは何かとたずねますが、「シンボル」「太古の石」「古代文明のもの」「よくわかってない」と口々に答えるばかり。
その中から「あれは南の方のパルマルというところで発掘されたものだ」という情報を得たので、早速南に向かうバスに飛び乗りました。
サン・イシドロ
石がたくさん発見された街「パルマル」へ向かう途中で、面白そうな街があると聞き、サン・イシドロという街で途中下車。
この街は、とても女性が多い印象。聞けば「男1人に女性が20人はいるよ!女性の強い町だね!」との答え。
街で出会った、活き活きと生きるたくましい女性たちに話を聞きました。そして途中立ち寄った公園で、あの謎の球体に遭遇。
さらに南を目指して再びバスに乗ります。
ブエノス・アイレス
さらにバスを進め、次の中継地ブエノス・アイレスに到着。ここで立ち寄ったバーで、大きな石の球のことを聞くと、
「宇宙から来たんだ」「あれは古代のカレンダーだ」「まったく解明されてないんだ」とみな口々に。
この街にもあるよ!と聞き街に出ると、たしかに街角のそこかしこに謎の球体が置かれている。
ますます深まる球体の謎を追って、最終目的地へ向かいます。
パルマル
到着したのは静かな田舎町。どこに行けば球体の謎が解けるのかと歩いていると、普通の民家の庭先に球体を発見。
家の人に話を聞くと、球の発見された場所を紹介されました。その場所、「第6農場」という場所へ、ローカルバスで向かうことに。
「第6農場」へ到着すると、そこで球体の発掘作業をしているコスタリカ国立博物館の考古学の教授に出会いました。
ここは「第6農場考古学公園」と名づけられた発掘現場。教授はここでずっと発掘作業を続けているそうです。
現場に案内してもらうと、今までで最大の球体の発掘作業の真っ最中でした。この球体の意味を教授に聞いてみますが、
「西暦800年〜1500年ごろのものらしい。権力者のシンボルか、村の魔除けか・・・
実は誰がどんな目的でどうやって作ったのか、いまだに解明はされていないのです」との答え。
その解明のために今日も発掘・研究を続ける教授。その情熱が、真実にたどり着く日はいつになるのか?
神秘の石を追いかけたコスタリカの旅。 どの街でも、明るくてとびきりな人たちに出会えたのは、もしかしたら石のチカラだったのかもしれません。